2016年

4月

25日

川内原発の地質地盤調査のコア試料の差し替え疑惑

川内原発の地質地盤調査のコア試料の差し替え疑惑

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/082/1685/08211211685008c.html

第082回国会 科学技術振興対策特別委員会 第8号

昭和五十二年十一月二十一日(月曜日)

   午後二時四分開会 

○望月邦夫君 私は、まず最初に西日本地下の田中さんとそれから日特建設の吉田さんにお伺いいたしますが、あなた方二人は直接現場を担当しておられた方であるかどうか、お伺いしたいと思います。

○参考人(吉田幸男君) 直接担当いたしました。

○参考人(田中健一君) 直接担当しております。

○望月邦夫君 それでは、あなた方の会社と九州電力との契約におきまして、その工事の支払いの条件というものはどういう条件であったか、ひとつお述べ願いたいと思います。

○参考人(田中健一君) ボーリングの深度で契約をしております。

○参考人(吉田幸男君) 掘削ボーリングのメーター長によって精算することに契約されております。

○望月邦夫君 そういたしますと、当然のことですが、コアの採取がどうこうであるということにつきましては、そういう支払いには関係はないというふうに思うわけでございますが、それでは九州電力の浅田さんと、それからいまの田中さん、吉田さんにコアが差しかえられたというふうな話が出た、そのときに、あなた方三人がそれぞれの社においてとられました対策、処置というものはどういうものであったか、ひとつお述べ願いたいと思います。

○参考人(浅田良太君) 私ども、そのお話がありましてから、まず田中参考人、それから古田参考人、そういう方に来ていただきまして事情をお聞きいたしました。

 それから、社内では、この川内原子力のボーリングに関係をいたしました土木の社員に、やはりこういう事実の有無につきまして確認をいたしました。

 それから、コアの現物につきまして地質の専門家二人に、これは別々の所属の二人でございますが、二人に依頼をいたしましてコアのチェックを行いました。

 以上でございます。

○参考人(田中健一君) 私どもは径六十六ミリで調査を行い、予定深度まで行きましたときには九州電力の技術員から最終深度の検尺を受けております。

 

第082回国会 科学技術振興対策特別委員会 第8号

昭和五十二年十一月二十一日(月曜日)

   午後二時四分開会

    ―――――――――――――

   委員の異動

 十一月十九日

    辞任         補欠選任

     中村 太郎君     源田  実君

     北  修二君     玉置 和郎君

     伊江 朝雄君     永野 嚴雄君

     高平 公友君     後藤 正夫君

     寺田 熊雄君     松前 達郎君

     穐山  篤君     栗原 俊夫君

     三治 重信君     中村 利次君

 十一月二十一日

    辞任         補欠選任

     栗原 俊夫君     久保  亘君

     塩出 啓典君     和泉 照雄君

     ―――――――――――――

  出席者は左のとおり。

    委員長         藤原 房雄君

    理 事

                源田  実君

                藤川 一秋君

                森下 昭司君

                佐藤 昭夫君

    委 員

                金丸 三郎君

                亀井 久興君

                後藤 正夫君

                鈴木 正一君

                田代由紀男君

                望月 邦夫君

                赤桐  操君

                久保  亘君

                松前 達郎君

                吉田 正雄君

                和泉 照雄君

                中村 利次君

                柿沢 弘治君

   政府委員

       科学技術庁長官

       官房長      半澤 治雄君

       科学技術庁原子

       力安全局長    牧村 信之君

       科学技術庁原子

       力安全局次長   佐藤 兼二君

   事務局側

       常任委員会専門

       員        町田 正利君

   説明員

       科学技術庁原子

       力安全局原子炉

       規制課長     松田  泰君

   参考人

       九州電力株式会

       社常務取締役   浅田 良太君

       株式会社西日本

       地下工業社長   田中 健一君

       日特建設株式会

       社福岡支店鹿児

       島営業所所長   吉田 幸男君

       川内市議会議員  池満  洋君

       農     業  中野 近夫君

    ―――――――――――――

  本日の会議に付した案件

○理事補欠選任の件

○科学技術振興対策樹立に関する調査

 (原子力発電の立地問題等に関する件)

    ―――――――――――――

○委員長(藤原房雄君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。

 まず、委員の異動について御報告いたします。

 一昨十九日、中村太郎君、寺田熊雄君、穐山篤君、三治重信君、北修二君、伊江朝雄君及び高平公友君がそれぞれ委員を辞任され、その補欠として源田実君、松前達郎君、栗原俊夫君、中村利次君、玉置和郎君、永野嚴雄君及び後藤正夫君がそれぞれ選任されました。

 また、本日、塩出啓典君及び栗原俊夫君が委員を辞任され、その補欠として和泉照雄君及び久保亘君が選任されました。

    ―――――――――――――

○委員長(藤原房雄君) 次に、理事の補欠選任につきましてお諮りいたします。

 ただいま御報告いたしました委員の異動に伴い、理事が欠員となっていますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。

 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(藤原房雄君) 御異議ないと認めます。

 それでは、理事に源田実君を指名いたします。

    ―――――――――――――

○委員長(藤原房雄君) 科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。

 本日は、原子力発電の立地問題等に関する件について、九州電力株式会社常務取締役浅田良太君、株式会社西日本地下工業社長田中健一君、日特建設株式会社福岡支店鹿児島営業所所長吉田幸男君、川内市議会議員池満洋君、農業中野近夫君、以上五名の方々に参考人として御出席をいただいております。

 この際、参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。

 本日は、皆様には御多用中のところ、本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございました。どうか忌憚のない御意見をお述べくださいますようお願いいたします。

 なお、御意見の聴取は質疑応答の形で行いますので、さよう御了承願います。

 それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

○望月邦夫君 私は、まず最初に西日本地下の田中さんとそれから日特建設の吉田さんにお伺いいたしますが、あなた方二人は直接現場を担当しておられた方であるかどうか、お伺いしたいと思います。

○参考人(吉田幸男君) 直接担当いたしました。

○参考人(田中健一君) 直接担当しております。

○望月邦夫君 それでは、あなた方の会社と九州電力との契約におきまして、その工事の支払いの条件というものはどういう条件であったか、ひとつお述べ願いたいと思います。

○参考人(田中健一君) ボーリングの深度で契約をしております。

○参考人(吉田幸男君) 掘削ボーリングのメーター長によって精算することに契約されております。

○望月邦夫君 そういたしますと、当然のことですが、コアの採取がどうこうであるということにつきましては、そういう支払いには関係はないというふうに思うわけでございますが、それでは九州電力の浅田さんと、それからいまの田中さん、吉田さんにコアが差しかえられたというふうな話が出た、そのときに、あなた方三人がそれぞれの社においてとられました対策、処置というものはどういうものであったか、ひとつお述べ願いたいと思います。

○参考人(浅田良太君) 私ども、そのお話がありましてから、まず田中参考人、それから古田参考人、そういう方に来ていただきまして事情をお聞きいたしました。

 それから、社内では、この川内原子力のボーリングに関係をいたしました土木の社員に、やはりこういう事実の有無につきまして確認をいたしました。

 それから、コアの現物につきまして地質の専門家二人に、これは別々の所属の二人でございますが、二人に依頼をいたしましてコアのチェックを行いました。

 以上でございます。

○参考人(田中健一君) 私どもは径六十六ミリで調査を行い、予定深度まで行きましたときには九州電力の技術員から最終深度の検尺を受けております。

 さらに作業中は中間報告をすること、または技術管理、施工管理においては徹底してやっておりました。

 以上です。

○参考人(吉田幸男君) このような話題が出ました時点で、浅田参考人も申し述べましたように、私ども九州電力の方から呼ばれまして、大至急その実情を調査するようにということで、もちろん私自身もそのようなうわさを気にしましたんで、社内では各機長並びに連絡のとれる作業員にそのような事実があったかどうかを調査いたしました。

○望月邦夫君 その調査の結果によって、あなた方はもちろんだろうと思いますが、あなた方の会社の中でボーリングのコアを差しかえろというふうな指示をしたという事実は全然なかったととってよろしいですか、どうですか。

○参考人(浅田良太君) 全然ございません。

○参考人(田中健一君) 全然ございません。

○参考人(吉田幸男君) 全然ございません。

○望月邦夫君 それでは中野参考人にお伺いいたします。

 あなたはいつごろその調査現場に関係しておられたんですか、そしてどういう作業をしておられましたか。

○参考人(中野近夫君) 昭和四十二年の八月か九月ごろから四十三年の初めごろまでだったと思います。で、作業に行った当時はその仕事になれないもんだから、あっちこっち機械を移動するとか、掘進するてもととして回っておりました。

○望月邦夫君 そうすると、あなた自身はボーリングそのものにはタッチしてなかったと。そして、そのときのことにおいてボーリングのコアが差しかえられたというふうなことが言われておるんですが、あなた自身がおやりになったことではないんですか。それともだれかがやったということをお聞きになったということでございますか。

○参考人(中野近夫君) 最初はもちろん、てもとでありましたので、なれた人らがやるのを見ていました。

○望月邦夫君 それで、いまお聞きのように、九電もボーリング会社も差しかえというようなことは夢にも考えていなかったと。そうなりますと、やっぱり現場の作業の人がやったというふうなことに考えざるを得ないわけでございます。それで、あなたのお聞きになった人はだれであって、どういう動機でそういうことをしたとお考えになりましたか。

○参考人(中野近夫君) 済みません、もう一回聞かしてください。

○望月邦夫君 あなたは、ボーリングのコアの差しかえがあったということをお聞きになったわけでしょう。

○参考人(中野近夫君) 聞いたんでなくして見たんです、この目で。

○望月邦夫君 そうしたら、その見られた方の実名はおわかりですか。やっていたことを、した人を御存じですか。

○参考人(中野近夫君) 名前をはっきり言わなければいかぬのですか。

○望月邦夫君 これは結局、岩盤というものはだれが見ても一つなんですよ。だから、お互いがやはりこういう人がこういうことをしたということを、私は本当に良心的にやるならば両者が立ち会って検討するというのがたてまえじゃないかというふうに思うわけです。それで、あなた、そのもし差しかえの現場を見たとおっしゃるならば、注文している会社は何もやってくれと言っていないんだから、どういう動機でおやりになったとお考えになっていますか。

○参考人(中野近夫君) まあ、前後のわけは何か、どうなることか知りませんが、やったのを見たことは見たんです。

○望月邦夫君 どういうことをやっているのをごらんになりましたか。

○参考人(中野近夫君) コアを――掘進長とこう上がってきたコアと長さが一致しない場合は割って引き伸ばしたこともありました。

○望月邦夫君 これは、せっかく上がってきたボーリングを壊すということは、逆に申しますと非常に新鮮なコアを砕くわけですから、逆に破砕帯の長さをこれだけあったやつを大きくしたという結果になるんですよ。そうなりますと、池満さんが出しておられるビラを見ますと、コアを割ってそれをその間へ入れたとか、これは逆にいいやつを悪く見せるような行為になるわけです。

 それからもう一つ申し上げますと、私はこれ耳学問でやっているんじゃないんです、私は事実やってきた男ですから。だから、そういう石と破砕帯から出てくる石というのは一目見ればわかるんですがね。あなた方はどういう目的でそういうふうにおやりになったと――まああなたばかりに聞いてもむだですけれども――お考えになっていますか、いま。

○参考人(中野近夫君) いや、先生はどんな先生かよく知りませんが、最初やるのを見たのは私なんです。私も見た。よけい見ていますよ。後はちょっと仕事になれてきて自分もやりました。で、技術面がどうか知りませんが、やったことは事実です。

○望月邦夫君 いまあなたは自分でやったと言われましたね。

○参考人(中野近夫君) はい。

○望月邦夫君 初めは見たと言われましたね。

○参考人(中野近夫君) はい。

○望月邦夫君 あなたはどういうことをやられたんですか。

○参考人(中野近夫君) 最初入った当時はもちろん、てもとでありました。で、人がやるのを見ていました。ちょっとなれたもんだから人がやるように、前教わったみたい――いや教わったと言えばおかしいですが、そうしなければ、もしコアが上がってこなくて足らぬコアがあった場合は、何とかしてコア箱が満員にならにゃちょっと勝手が悪かったもんですから、後は自分がなれて大体任されるようになった時分は、自分も先輩の方がやったことをまねしてやりました。

○望月邦夫君 そうしたら、済みませんが、あなたがやったところをボーリング会社の人に話して、実際のコアの前で、両者がいろいろここをやったんだというふうな検討をされるつもりはございますか。

○参考人(中野近夫君) 済みません、もう一回後の方を言うて聞かしてください。

○望月邦夫君 あなたが差しかえやったと言われるなら、そのコアの前でボーリング会社の人と一緒にやって、本当にどういうことをやったということを知らして、あなたがやったことが本当であったかどうかということを立証するつもりはございませんかと言っている。

○参考人(中野近夫君) ちょっとわかりかねますが、返答……。

○望月邦夫君 余り時間がございませんのであれですが、要するに、あんたおやりになったというなら、ここをやったということをそのボーリングのコアの前で会社の人と立ち会って話し合ってみたらどうかと言っているんですよ。

○参考人(中野近夫君) 九年ぐらい前のことで、何メーターのところでどの穴でやったということははっきりと覚えていませんが、大体の見当はつきます。

○望月邦夫君 大体の見当ついても結構ですからやってください。

 それから池満さんにお伺いいたしますが、あなたはビラで、いまのようなボーリングのコアがどうやこうやという話がございますが、どなたとどなたからお聞きになってそういうことを言っておられるのか。また、あなたは直接その工事の現場に関係しておられたんですか、どうですか。

○参考人(池満洋君) そのボーリング工事には私は何ら関係はございません。昭和五十年の末方になったころだったんですが、私たちが、九州電力の久見崎の地盤には問題があると。これはかねて九州電力が発表しておりました資料の中にもそういうことがうたわれておりますので、独自の地盤調査をやった段階で、何名かの人からコアの差しかえを行ったという事実を聞いたわけでございます。で、そのことを私はずっと問題にしてまいりました。

○望月邦夫君 あなたが聞いたことを公表していただけませんか。

○参考人(池満洋君) ここにコアの差しかえをいたしました本人の中野さんが見えておりますし、さらに科学技術庁に対しまして四名のコア差しかえをしたという証言の内容について御報告を申し上げてありまして、その証人の名前は事情があって、科学技術庁が川内においでをいただいたときに具体的に打ち合わせの上で発表したいと、こういうことになっておりますので、そのほかの人の名前はいまの時点で発表することは差し控えさしていただきたいと思います。

○望月邦夫君 あなたはその公表した人のために発表しないと言うけれども、ボーリング会社にとってみれば、ボーリングのコアを差しかえたということは、会社にとっては非常に社会的に大きい打撃ですよ。それから、その信用の問題からいたしましても、営業上非常に損失をこうむるわけですね。あなたはこういう重要なことをやっているんですよ。だから、私はあなたの言われることを立証するためにも、またボーリング会社のためにも、あなた方自身が、あなたは市会議員として公的立場にある方が、やはりそういうことであるならば、両者がはっきりとその白黒をつけるような対策をなぜ立てられなかったんですか。そうでない限り、あなたの言われることに対して、われわれも立証の真実性というものを信ずるわけにいかないんです。

○参考人(池満洋君) 確かにボーリングのコアの差しかえをするということ、あるいは資料の捏造をするということは許されがたいことであろうかと思います。原子力発電所の建設というものについては、原子炉の安全性の問題とかいろいろな問題点がございますだけに、かたい基盤岩が要請をされておるわけです。そういう、特に川内に住んでおります住民にとってはきわめて重大な原子炉設置の基盤岩の調査においてボーリングコアの差しかえが行われたという事実は許しがたいことである、こういうことで私どもはその問題をいつの日にか国会において明らかにしたい、あるいは法廷において明らかにしたいと、こう思いながら今日まできておるわけです。それで、先ほど申し上げましたように、本日の参議院の参考人喚問が実現をいたしまして、幸いにしてこの事実を皆さん方にお認めをいただきましたならば、その後において科学技術庁の松田規制課長との間で、原子炉安全課長の松田さんとの間で、その四人の差しかえをしたという証人の証言についてはどのような方法で、いつどこでどういうふうにそのことを発表するか、その事情聴取をしていただくか、このことについては打ち合わせをすることに決定をいたしております。

○望月邦夫君 そんなこと言われても、この参議院に来て何も発表しなくて、こういううわさがあったからそれについてやるんだと言われたって、われわれはあなたの言っている証言を信用するわけにいきませんよ。

 それから、あなた、岩盤の基礎というものは、あなたも御存じのとおり、ある程度広い範囲に測線をつくりまして、そして碁盤の目のようにやるわけですよ。そして上からも下からも上下左右にあるわけですからね、その上にボーリングやるわけです。だから、故意にボーリング差しかえたところで、そういったやつを前後左右上下で検訂していけばおのずからわかってもくるし、またそういったことは無意味なんですよ。だから、あなたの言うていることが相当しっかりしたものでない限り、現在の技術上この岩盤がいいとか悪いとか、悪いというようなことは言えないんですよ。そのことを一つ申し上げておきます。

 そこで、浅田参考人に申し上げますが、そういう話があってからあなた方が調査され、そして今日における岩盤の結果はどうなっているか、ひとつお述べ願いたいと思います。

○参考人(浅田良太君) いまの御質問の趣旨がちょっとよく理解できなかったのでございますが、岩盤の状態につきましては、ボーリングの終わりました後でさらにそれをチェックし、詳細に調査を進めるために横坑を約八百メートル掘って、今度はボーリングでなしに現地でそれを確認いたしました。それからさらにその横坑の中で基盤に当たるところの岩石あるは岩盤、こういうものの調査、試験、圧縮試験とかいろいろ試験がございますが、そういう試験を行いまして、それで得られました数値によりまして基礎の岩盤の判定をいたしております。その結果、基礎は耐圧、地圧、地耐力も十分でありますし、それから不等沈下のおそれもない、さらにすべりに対しても十分安全であるというふうに解析結果を得ております。

○望月邦夫君 そういたしますと、当初、ずっとボーリングされて、そしてたとえ差しかえがあったにしろ、何にしろ、いままであなたの調査結果では当初から想定された岩盤と何ら変わりがないというふうに断言できますか。

○参考人(浅田良太君) 間違いなくそういうふうに言えると思います。

○金丸三郎君 池満参考人にまずお伺いいたします。時間がありませんので、もうイエス、ノーなり、答弁は簡潔にお願いします。

 ただいま望月委員から御質問がありました実際にコアを差しかえたと言う人があるのならば、科学技術庁との話し合いではなくって、きょうは大事なことですから、参議院のこの特別委員会に参考人としてあなたに出ていただいておるわけです。私はこの席で名前をおっしゃるべきだと思いますが、御返事を伺います。

 それから田中参考人と吉田参考人にお伺いいたします。

 私が聞いておりますところでは、ボーリングの機械には機長がついておって、この人が実際上の仕事を総括してやると聞いておりますが、そうでございますか。

 それから先ほどのお答えでお考えわかりましたけれども、お二人とも絶対に自分の会社が請け負ってやった限りにおいてはコアの差しかえはないと、こういうふうにお考えかどうか、それをお伺いいたします。

 関連いたしまして、時間がございませんので、局長にお伺いいたします。

 一つは、現在まで原子力の安全審査員二十三人のうち二十二人が川内の現場を調査されたと聞いておりますが、いかがですか。その中には地質関係の部会の委員全員も入っておられたと、こう聞いておりますが、いかがですか。

 その次は十月の下旬この問題に関連をいたしまして原子力委員の方が数名川内の現地を調査されたと聞いておりますが、なさったかどうか。その結果についてはどのように聞いておられるか。

 それから新聞の報道によりますというと、科学技術庁の職員の方が川内市におきまして機長数人についてコアの差しかえがあったかどうかということを調査された。これは事前にも記者会見をなさり、機長に事情聴取をなさった後でも記者会見をされたようでございます。また長崎県におきましてもそのような機長についての調査が行われたように聞いておりますが、全部で何人の機長がおられて、そのうち何人の機長について調査がおできになったか。そして調査に行かれた職員の報告はどうであったか、これをお伺いいたします。

 最後に、科学技術庁とされましては委員も現地にほとんど全員が出向かれ、今回もまた職員が現地に出向いて、一番現場の事情に明るい機長大部分の人について調査をされたようであります。その結果、この問題について現在どのように考えておられるのか。従来の調査によりまして、私はもう相当必要なデータは科学技術庁は持っておられるんじゃないか。現在のデータによりまして、いろいろ参考人のような御意見があります。ありますけれども、現在までに得られた材料、それからコアの差しかえがあったというような問題につきましても、また委員を派遣されたり、職員を派遣されたりして調査して帰っていらっしゃる。その報告に基づいて、資料としては正しい資料を必要にして十分なだけもう科学技術庁は持っておるとお考えなのかどうか、これをお伺いいたします。

○参考人(池満洋君) この席で証人の名前を発表しろと、こういうことであったかと思うんですけれども、実は私どもが数名の方々からそういったコアの差しかえ、コア箱の整理の段階において資料捏造をしたということをお聞きしましてから、九州電力あるいは施工業者が当時の作業員の名簿等を持っていろいろ工作をし、当たっておる、こういうことを私どもは承知しております。したがいまして、残念ながら、その名前を今日まで明かしていない、こういうことでございますので、その点については御勘弁をいただきたいと思います。

○参考人(田中健一君) ボーリングの機長は、ボーリングの仕事の総括をやっております。

 コアの差しかえですが、私どもは信用を第一とする企業でございます。コアが取れないところは正直に、空白のところに仕切り板を入れて、この空白のところはコアが取れておりませんと、正直に報告しております。

 以上です。

 

○参考人(吉田幸男君) 金丸先生のお話、最初の機長は責任持っていたかということ、これはコアをば総括責任者である私の方に提出するまでは、一切機長の責任で管理し、作業をしております。

 次の、コアの差しかえの問題。いま田中参考人もお話し申しましたけれども、全く同じで、絶対に私どもはそういうことなかったと、調査の結果そのように信じております。

○政府委員(牧村信之君) まず最初の、安全審査会の審査委員の現地調査はどのように行ったかという御質問でございますが、現在までにおきまして、審査会の先生二十三名中二十二名の方が、それぞれの御専門の事柄につきまして現地の調査を行っております。そのうち、地盤関係の審査を御担当の先生方は、全員現地調査をいたしております。

 で、現地調査におきます審査の、現地調査の内容につきましては、地質地盤関係につきまして地表の調査、それから先ほどもちょっとお話が出ておりましたが、炉心上部に、炉心のところに掘りました試掘坑の調査をいたしております。また、ボーリングのコアが会社に保存されておりますので、それの調査もいたしております。

 なお、ボーリングコアに差しかえがあるというような御指摘を受けました後、十月の二十二日、二十三日及び十月の二十二日には、安全審査会の先生と、並びに当庁の審査をお手伝いしております審査官が、専門委員三名並びに職員四名が二回に分かれまして現地のボーリングコアの調査をいたしております。これは指摘をされました約十七本のコア及びそれらに関連いたしますコアにつきまして技術的な調査を行ったものでございます。

 それからボーリングを行いました会社の機長等について、どのような作業を行ったかということの調査の内容の御質問でございますが、当方といたしましては、このようなコアの差しかえというような御指摘を受けました関係で、どのような作業が行われたかということを調査することが重要であるというふうなことで、これは科学技術庁が行ったわけでございますが、ボーリング機械ごとに機長というのがつく、その下に何人かの作業者がついて、実際の作業が行われるということでございますので、機長さんにそういうお話を承ることが、どのような作業が行われたかということをお伺いするのに一番いい方法であろうかということで……

○金丸三郎君 答弁は簡潔にしてください。

○政府委員(牧村信之君) はい、わかりました。

 それで、そういうことで作業をしたわけでございますが、九州電力が行いましたボーリングで対象となる機長さんは十九名でございました。ところが、現在行方不明の方などもおるわけでございますけれども、そういうような方を除きまして、十四名の方に作業内容をお伺いしております。したがいまして、その行いました場所は川内並びに長崎で行っております。合計十四名の方に話を伺っております。

 それから最後の科学技術庁として安全審査をし得るのに必要なデータがそろったかというお話でございますが、先ほどもお話しいたしましたように、審査会といたしましては、当初九州電力から出てきた地質に関する資料並びに実はこの審査を進めていく上に当たりまして、安全審査会として必要な追加のボーリングを指示してございます。地質についてさらに詳細にチェックする必要性があったということで追加ボーリングをやっております。この追加ボーリングの結果、それから先ほどお話しいたしましたような試掘坑の調査並びに地質全体の条件を調べるというようなことでの弾性波の調査などをやっておる、そういうようなもろもろの結果を踏まえまして、審査を進めておるわけでございます。したがいまして、この地質のあるいは地盤の調査というのは、そういうようないろいろなデータを加味してクロスチェックをするという体制で安全審査が進められるわけでございます。さらにこの御指摘がありましたので、指摘に応じて再度実地にボーリングのコアにつきまして、専門家の目から見たボーリングコアの判断並びにその結果、九電が出しております審査に提出いたしました資料の信憑性等々につきまして、十分な審査を現在実行中でございます。私どもといたしましては、これらの資料がございました――相当入手しておるわけでごさいますので、十分安全を審査するのに必要な客観的なデータは、安全審査会におきましてすでに入手されておるというふうに判断しておるところでございます。

○金丸三郎君 池満さんに申し上げたいんですが、もう相当時間が経過しておりますので、まだ十分に打ち合わせたり調査しなければ氏名は明かせないとおっしゃるのは私は大変納得ができないんです。あなたも川内の市会議員をしていらっしゃいますが、昨年の一月の十九日に川内市の議会のこの問題の特別委員会は、結局あなたのおっしゃる人の名前を市議会に明らかにできないままでもう終わっております。この問題については地元の川内市議会ではすでに私は決着はついている問題だと思うんです。で、本日あなたに来ていただいたのは、科学技術庁その他とは別に、この委員会の必要から来ていただいて、必要なことをあなたに言っていただきたいと、こう申しておるわけですから、その点お考え直しを願って、できるならやっぱり名前を明らかになさらないというと信憑性が非常に疑われる、私はこう思います。

 なお、局長の御答弁は承りました、必要な資料が得られておるのであれば、本日の参考人の意見もまた参考にされまして、もう長い問題でございます。私が関係してからでももう十年近い問題であります。国の原子力の発電の問題、エネルギーの問題をよく考えていただいて、私は所信に向かって事務的な手続をどしどしお進めになるべきだと、ぜひそのようにしてもらいたいと要望申し上げまして、私の質問を終わります。

○久保亘君 私が質問をいたしますのは、原発立地地盤の是非を専門的、科学的にどう判断するかという立場ではありません。たとえ差しかえがあったにしても、地盤は大丈夫かなどというようなことは私がきょうお尋ねしようとする趣旨の問題ではありません。私がお尋ねしようとしているのは、原子力の開発については住民の信頼と納得がなければ進められないというのが、科学技術庁の基本の精神だと私は承知をいたしております。そういう立場に立てば、コアの差しかえなどが現実に行われたという事実が存在する場合には、それに対して明確な住民の理解を得るような答えを出さなければ進められないのではないかと、こういう立場でお尋ねをするのであります。参考人の皆さんはその点について十分御理解の上お答えをいただきたいと思います。

 中野参考人は、先ほどの質問の中で、九州電力の地質調査のためのボーリングの仕事に従事をされたということでありますが、時期は先ほど言われた四十二年の八、九月ごろから四十三年の初めごろまでということで間違いありませんか。

○参考人(中野近夫君) 間違いありません。

○久保亘君 その仕事に携わられるとき、地質調査は何の目的で行われるのであるかを御承知になっておりましたか。

○参考人(中野近夫君) 承知していました。

○久保亘君 どういうふうに承知をされておりましたか。

○参考人(中野近夫君) もう一回問題を出してください。

○久保亘君 地質調査の目的を知っておったと言われましたので、たとえばこれは原発をつくるために地質調査が行われるのだということを知っておられたのですかという意味です。そういう意味で目的を知っておられましたかということです。

○参考人(中野近夫君) はい、それは知っていました。

○久保亘君 参考人が仕事をされたボーリングは大体何本ぐらいの個所でしょうか。

○参考人(中野近夫君) 何本とはっきり覚えてないですけど、あっちこっちてもとで回っていましたので、十数本じゃなかろうかと記憶しています。

○久保亘君 あなたは先ほどから出ております機長という仕事をおやりになったことがありますか。

○参考人(中野近夫君) 機長か何かわかりませんが、一応任されて掘らされた穴があります。

○久保亘君 あなたがされたその仕事は、ここに見えております吉田参考人、田中参考人、これらの方々の会社の仕事ですか。

○参考人(中野近夫君) 日特建設の仕事でした。

○久保亘君 それでは吉田参考人は中野参考人を御存じでしょうか。それから中野参考人にボーリングの責任を持たせる仕事をあなたの会社はおやりになったことがありますか。

○参考人(吉田幸男君) 私、当時責任者としまして、中野参考人をば現場で作業に従事さした記憶がございます。

 次に先生の御質問の責任者として使ったことがあるかという御質問でございますが、一切ございません。

○久保亘君 中野参考人、あなたが責任を持って仕事をされたボーリングはないということでありますが、あなた自身は、自分が任されて、そこの一つの穴を掘るのにあなたがそこの責任者としておやりになったボーリングがあったということをあなたは記憶されておりますか。

○参考人(中野近夫君) 記憶しています。

○久保亘君 それではそのあなたが責任を持ってやられた個所というのは、私ここへ九州電力からもらいました図面がありますが、これでひとつ、もしわかりましたら確認をしてください。(図面を示す)

○委員長(藤原房雄君) 速記ちょっととめてください。

  〔速記中止〕

○委員長(藤原房雄君) 速記を起こしてください。

○久保亘君 じゃあ、いま参考人の記憶で示されましたこの二百十六号というボーリングについては、吉田参考人、それではこれはだれの責任でボーリングをされたのかというのは、当時の記録を確かめればはっきりいたしますね。

○参考人(吉田幸男君) はっきりいたします。

○久保亘君 中野参考人は、このボーリングについては自分が責任を持たされた場所だと言われておりますが、この問題についてはまた明確にしていただきたいと思っております。

 参考人は関係したボーリングの中で、コアが非常に採取しにくいといいますか、ボーリングをしてもコアが取れない、そういうような場面に何回か遭遇されたというか、そういう経験をお持ちになっておりますか。

○参考人(中野近夫君) あそこの現場はしょっちゅうそんなことがありました。どの穴もです。

○久保亘君 その際、いま問題になっておりますほかのボーリングの個所のコアをもらってきて埋め合わせてみたり、あるいはそこから上がってきたコアを砕いて延ばして使ったり、そういうようなことがやられたという話があると私は聞いておるのでありますが、あなたはそういうようなほかのボーリングの個所のコアをもらってきて使ったり、あるいは自分のところのボーリングで上がってきたコアを砕いて延ばして使ったり、あるいは余った物をほかのボーリングをやっている人に譲ってやったり、そういうようなことをおやりになった経験がございますか。

○参考人(中野近夫君) 最初入った当時は、人が、先輩方がやっているのを見ていました。で、後で大体なれてきましてから自分もやったのを覚えています。

○久保亘君 当時、そういうコアの予備をストックしておいてやったり取ったりするために、あなた方作業に従事している人たちの仲間の間で特殊な呼び方が行われていたと私は聞いておりますが、そのコアの余った分をストックをしておく、ためておく、後で操作をするためにためておくことを当時あなた方は何と呼んでおりましたか。

○参考人(中野近夫君) 通常、貯金と言っていました。

○久保亘君 そういうあなた方の方の間で貯金という呼称で呼ばれるようなコアのストックが行われて、そしてそれがやったり取ったりされることは、それは地質調査の資料が正確に得られないことになるだろうということは、そういうことをおやりになるときもあなた方は承知しておられましたか。

○参考人(中野近夫君) 承知はしていましたけど、川内市は、市長さんはもちろん川内市総上げで早期建設の声が高まっていましたし、いい結果を出さなければ佐賀からとられるというような励ましもありまして、一日でも早くいいような成績を出そうと思ってみんなそんなふうでやっていたといま考えています、いやその当時から考えていました。

○久保亘君 先ほど吉田参考人と田中参考人は九電との契約はボーリングの深度によって支払われる契約になっておったということを言われておりますが、結局作業が早く九電の望む方向で進めば、あなた方としても非常に有利な条件になる契約であったんだなという感じが私はちょっとさっきしたのであります。しかし、それを別にあなた方がそういうことを故意におやりになったという意味ではありません。

 そこで中野参考人にお聞きしたいのは、ボーリングに、あなたがボーリングの仕事に行かれるときに直接の監督者というか、あるいはいまここに見えている吉田参考人のように現場に直接責任を持っておられた方、田中参考人のように直接現場に責任を持っておられた方から、コアというのはこういう重大なものであるから、絶対これを入れかえたり操作をしたりしてはいかぬものだぞと、ボーリングをしたとおりにコア箱に並べろというようなことについて注意を受けた記憶がありますか。

○参考人(中野近夫君) 吉田所長からは注意されたことがたびたびありました。

○久保亘君 それであなたがそういうことでこんなコアの差しかえなどを現場におけるあなたの作業に従事をした者としての立場でおやりになったということですが、こういうことについてはあなたよりも上の人――直接あなたは日特からあなたは雇用されておりましたか、それとも日特がさらに下請に出してそこにあなたは雇用されたんですか、それはどちらでしょう。

○参考人(中野近夫君) 日特……、はっきり覚えてないですが、日特から直接頼まれたような気はしません。下請の人が、下請のおやじが、何ですか、下請の同輩ですか、同士をやって私がそこに行くようになりました。

○久保亘君 吉田参考人はいま中野参考人が供述、公述されておりますようなことが作業員の仲間で貯金と呼ばれて、融通しあったりあるいは自分のところで上がったコアを砕いて実際には三十センチしか上がらなかったものを五十センチ上がったように見せかけたり、そういうようなことをやっていたんだというようなことをいま言われておりますが、そのようなことが行われていた事実を全く御承知になりませんでしたか。

○参考人(吉田幸男君) いま先生の御質問ですが、先ほど中野参考人も証言していますように、コアは大切なものだと、これは十分、私現場に言っておりますからそのようなうわさを聞いたら私地質者としましてただ放置するようなことはいたしておりません。それなりのしっかりとした処置をとっているはずでございます。

 それから一切、貯金なんという言葉は初めて聞きました。そういうことです。

○久保亘君 それじゃ吉田さんね、あなたは川内市にいる井竜水夫という人を知っておりますか。

○参考人(吉田幸男君) 存じ上げております。

○久保亘君 その井竜水夫という人がそのコアの操作についてあなたに話をしたことはありませんか。

○参考人(吉田幸男君) コアの操作、コアという意味と問題あると思いますけれども、そういう事態があったことは承知しております。そのことはまた報告いたしております。

○久保亘君 それは、あなたからさらに下請として受けた人か、あるいは何か知りませんがね、その責任者に命ぜられてこの井竜さんという人が川の中の石か砂利をとってきて並べたんだというような話をあなたにしたことがあるのではないかと思いますが、それをあなたお聞きになったことがありますね。

○参考人(吉田幸男君) 聞いたことはございます。

○久保亘君 そのことについてあなたは、実は井竜がこういうことを言うとるんだというようなことで、ほかの人に話をされたことがありますね。

○参考人(吉田幸男君) ございます。

○久保亘君 では、あなたがいまさっきそういうコア箱の操作などというのは一切ございませんと言われたけれども、少なくともあなたはいまこの井竜水夫という人がそういうことをやったということをあなたに言い、あなたもそれを聞いた、ほかの人にも話したことがあると言われた、そしてそれは報告いたしておりますと言われた。じゃあそういう事実が現にあったことは認めなければならないんじゃありませんか。

○参考人(吉田幸男君) そういう行為があったということを聞きまして、その砂並びに砂れきですか、どういう目的のために運ばしたのか、その事実をば確かめました。その上でそれは――よろしゅうございますか、詳しく話しまして。

○久保亘君 はい。

○参考人(吉田幸男君) それはあくまでも河原の砂とボーリングをした砂との対比をしたかったという機長の報告と、また現物を、当日話がありましたのは夜でございましたので、翌朝一番に調べまして、そういうことは絶対にないと、コアも見まして処置しました。というのは、処置しましたということは、当人にもそのように言いました。当人からはそのときの事情といいますのは、現場で何人か仕事をば中止してもらわなくちゃいけない事態が起きましたので、そのときに二人の方を、何といいますか、首切るといいますか、現場でやめていただきました夜でございます。なぜおれたちをば首切るのかということで酒飲んで私の現場に来たときにそういう話がございました。そういう事実があれば、私としてはほうっとくことはできないと、本人にもはっきり申しました。それで調べた上で処置すると、調べた結果がそのようなことで、一切コアの差しかえとか、そういうものではございませんでしたので、そのように報告し、もしそれが事実でしたら、その二人を私はかばって、なおさらやめさせるんじゃなくって、残ってもらって保護しようとしたと思います。そういう事実がなかったためにはっきりとした態度をとっております。そういうことでございます。

○久保亘君 この井竜という人が、あなたが直接見ている場所ではないところで、当時現場の責任を持っていた人に命ぜられて川の中から砂利か何か拾ってきてそれを使ったということを言っていた事実を、あなたさっきそういうことがあったと言われましたですね、それを調べてみたらそうではなかったと言っておられるのですが、しかし、あなたがその問題についてほかの人にお話しになりましたのは、かなりそれからまた時間が経過してのことのようであります。しかし、私はそういうようなことが当時現場の作業に従事した人たちの間でいろいろと言われているということは、コアの、ボーリングによるコアの処理についていろいろなことが、先ほど中野参考人も話されたように、行われておったということを私は裏書きをするものだと思うのであります。このことについては、やっぱり事実を明確にするためには、厳格な再調査を幾つかの場所についてやってみる以外にはないのではないだろうか、こういう感じがするわけでありますが、時間がありませんから中野参考人に引き続きお尋ねいたします。

 中野参考人は、先ほども少しお話しになっておりましたが、コアの差しかえを行ったことについて、その差しかえを、自分がそういうことをやった当時は、そのことについてどういう考えを持っておられましたか。

○参考人(中野近夫君) その当時はみんなやるもんだから自分も調子に乗ってというか、やって、人がやるのも手伝ったり応援したりしてやっていきましたが、いまになってはしまったことをしたなと、いま後悔しています。

○久保亘君 先ほど話しておられました、当時は、四十二年ごろというのは、川内市を挙げて原発を誘致をしようという空気が強かったと。そして、玄海原発との間に非常な競争が行われておって、当時は新聞を見ていると、九電あたりでも地質上の問題からこれを川内よりも玄海を選ぶということを話しておられることが新聞に当時の記録として残っておりますが、しかし、当時は玄海原発に勝たにゃいかぬという気持ちで、早くせにゃいかぬというような気持ちであなたはさっきはやったんだというような話を、ちょっとそういう意味のことを言われましたですね、しかし、その後原発というものがもっとよく世間に知れ渡るようになって、危険な要素もあるんだというようなことをあなたが知るようになってからは、やっぱり重要な地質調査について、そういうようなことを自分たちが現場の作業でやってきたことはこれは大変なことだったと考えられるようになったわけですね。ちょっとそこを……。

○参考人(中野近夫君) いや、どんなふうに答えればいいんですか。

○久保亘君 いま私が……

○参考人(中野近夫君) 全くそうです。

○久保亘君 そうですね。

○参考人(中野近夫君) はい。

○久保亘君 それでは池満参考人にお尋ねいたしますが、九電の地質調査においてボーリングのコアの差しかえが行われたということをあなたが知るようになったのは、大体いつごろのことですか。

○参考人(池満洋君) 五十年の十二月です。

○久保亘君 何人ぐらいの人から聞かれましたか。

○参考人(池満洋君) 何人だったかよく記憶しておりませんが、当時十二月のその時点で三、四名の方から聞いております。その後も聞いております。

○久保亘君 このコアの差しかえの問題以外にも地質調査の結果などについて疑問を持たれたようなものがほかにもありましたか。

○参考人(池満洋君) ボーリングについておっしゃるとおりでございますが、たとえば、昭和三十九年に通産省の公益事業局の原子力発電課が鹿児島県に委託をして原発立地のための地盤の調査をやったわけですが、そのときに鹿児島県が作成をした地質図では、川内川に横たわっておりますところの断層を地質図から抹殺をする意図であったろうと私は考えておりますが、いわゆる川内川をはさむ右岸と左岸の地層の生成年代をごまかして、右岸が古生層であり、左岸が中生層である、当然学問的に推定をされるその川内川断層を消すためにやっただろうと私は思うんですが、両方とも古紀生層であるということにしてしまったわけです。それが川内の市議会に提出をされた資料である。そういう疑惑の数々がございます。

○久保亘君 あなたは、コアの差しかえや地質図のこの疑問などについて、あなた方の立場から九州電力や科学技術庁に対してぜひ事実を調査をしてもらいたいということを申し入れられたことがありますか。

○参考人(池満洋君) 九州電力に対しましては、ボーリングコアの生資料を提出をせよということを当時から強く要求をいたしてまいりましたが、これは見せるわけにはいかないということで拒否をされております。私たちは生資料を、いわばコア箱を見ればコアの差しかえをしたことが明らかになるということでコア箱の提出を要求したわけですけれども、拒否をされております。科学技術庁に対しましても、昨年の二月上京してまいりまして、科学技術庁の原子力安全課であったと思いますが、そこで電源開発調整審議会に川内原発をかける以前でございますが、川内の原発についてはボーリングコアの差しかえなどがあるのでこのまま電調審にかけてもらっては困るということを強く要請をいたしました。川内の市議会におきましても、先ほどちょっと金丸先生から指摘がございましたが、私は、川内市議会が地方自治法百条に基づく調査権を発動をして、九州電力を含め、そして地質の捏造をしたと思われる学者を含めて喚問をし、徹底的にこの問題を究明をすることを要求をいたしましたところ、川内の市議会原発特別委員会でそれを拒否されましたので、その後国会にお願いを申し上げてきた次第でございます。

○久保亘君 先ほど金丸委員からも御発言ありましたし、私の方に御提示をいただきました九州電力の資料によりましても、全く同じようなことが記載されておりますが、「五十一年の一月十九日、川内市議会の原発特別委員会において証人の名前を発表することができず、同委員会は池満発言が事実無根として集約した」、こういうことを九州電力は資料として提出いたしております。その金丸委員もその種のことを先ほど御発言になっておりますが、これは事実に相違ありませんか。

○参考人(池満洋君) 川内の市議会の原発特別委員会がどのように集約をしたのか、私はいま記憶がよくございません。しかしながら、ただいま申し上げましたように、証人が、地方自治法百条に基づく調査権を発動して徹底的にこの問題を調査をするということであれば、いつでも出るんだということで、調査権の発動を要請したところ、原発特別委員会として、地方自治法百条の解釈によっては、地方自治体が原子力発電所の問題について調査権発動はむずかしいと、こういうことでございましたので、そのままその会は終わっておると、そういうふうに私は理解をいたしております。

○久保亘君 この資料を説明するに当たってつけ加えられたのは、池満議員は、当時市議会に対してその事実無根のことを持ち出して大変迷惑をかけたというので謝罪をされたのである、そしてその問題が決着がついたのである、こういうような説明を私は受けておりますが、そのことについては誤りありませんか。

○参考人(池満洋君) 大変な誤解があろうかと思います。私は、五十年の十二月の十五日の市議会の本会議におきまして、このコアの差しかえの事実があるということを指摘をいたしました。同年十二月二十三日の原発特別委員会で、それではその証人なりあるいは証拠なりを特別委員会に出してほしいということでございましたので出すつもりでおったわけですけれども、証人を初め私たちの同僚の人たちが、川内の市議会の特別委員会にただ出すということではなしに、百条調査権を発動してもらって厳しくこの問題を調査をしてもらう必要があるではないか、こういうことになってまいりまして、私としては百条調査権の発動を要請をしたのでございまして、特別委員会に対して証人を連れてくるつもりであったけれども、そういう事情できょうは来ていないということを報告をしたわけです。

○久保亘君 それでは、あなた方が――その前にお聞きしますが、あなたはいま川内で原子力発電所の設置に対して反対をする住民の運動にも関係されておりますね。

○参考人(池満洋君) はい、関係いたしております。

○久保亘君 それで、そういうあなたと同じような立場をとられる人々の間から九州電力や科学技術庁に対して事実調査を依頼をしたということを先ほど言われておりますが、それに対して九州電力や科学技術庁は余り誠意のある答え方をしてくれなかった、こういうことでございましたですね。

 それでは、まず、九州電力の浅田参考人にお尋ねいたしますが、そのような申し出に対して九州電力としてはこれは取り上げるに足らない、無視すべきことだとお考えになったのでしょうか。

○参考人(浅田良太君) そういう申し入れがあったことを私記憶しておりません。

○久保亘君 九州電力としては、それでは、そういうコアの差しかえなどについて、ボーリングについて疑義があるということについて地元の住民団体などが九州電力に申し入れた事実などについてはあなたは一切承知していないと、こういうことでございますね。

○参考人(浅田良太君) いや、一切ということではございません。いまのボーリングコア箱を公開しろという御要望があったということについては記憶しておりません。

○久保亘君 いや、これに対して九州電力としても重大な問題であるから、コアの問題について再度事実確認をしてもらいたいということを住民代表など、住民組織の代表などが九州電力に申し入れたことについてあなたが知らなかったと言われるなら、これから後の質問ができぬわけです。しかし、少なくともここに九州電力を代表してあなたがこの問題について参考人としておいでになる以上は、これまでの経過について知っておいでのことだと思うんですが、もし九州電力が一切そういうことについて知らない人をここにやられたのなら、私は少し言いたいことがありますがね。文書でも出されており口頭でも出されており、何遍もそういうことが提出されているのを、あなたは、九州電力の幹部陣はそういうものを全く無視して知らないということで突っぱねてきたんですか。

○参考人(浅田良太君) まことにそういうお話で申しわけないんですが、私、はっきり記憶をいたしておりません。

○久保亘君 池満参考人ね、九州電力に対しては正式な申し入れ等を行われたことはありますか。

○参考人(池満洋君) はい、当然九州電力に対して文書でも申し入れましたし、そしてそのことに九州電力が応じないために、私どもは九州電力川内営業所の前にテントを張って、雪の中で、ボーリングの生資料を公開せよということで座り込みを敢行いたしております。

○久保亘君 私は、その浅田参考人のただいまのお答えに大変遺憾の意を表せざるを得ないのであります。なぜならば、十月の二十八日に私が当委員会においてこの問題について質問をいたしました後、九州電力の現地の責任者がわざわざ東京まてお見えになって、私の部屋を訪ねられて、この住民団体から出されておるいろいろコア差しかえの指摘などについて、逐一九電側の反論を整えた文書まで私にお届けになっているのであります。このことは九電として住民がいま言っていることについて詳細に検討された後なんだ。この問題は現地任せで、きょうおいでになったあなたなたは、こんなものはもう全然関係ないと、現地でよきに計らえ、突っぱねろ突っぱねろ、そういうことでおやりになってきたんですか。

○参考人(浅田良太君) 決してそういうことではございません。

○久保亘君 九州電力からお見えになっております参考人は、この問題について責任者として回答できる立場におありにならないようでありますが、この点についてひとつ委員長、善処方をお願いしたいと思います。

○委員長(藤原房雄君) 速記をとめてください。

  〔速記中止〕

○委員長(藤原房雄君) 速記を起こしてください。暫時休憩いたします。

  午後三時十四分休憩

     ―――――・―――――

  午後三時二十四分開会

○委員長(藤原房雄君) 委員会を再開いたします。

○久保亘君 浅田参考人に重ねてお尋ねいたしますが、現地の住民組織の代表の人たちなどから、九州電力に対してコアの採取について、つまりボーリングについて疑義があるということで事実を調べてもらいたいという申し入れを受けたことは、あなたは承知されておりますね。

○参考人(浅田良太君) はい、承知いたしております。

 それと、先ほどはどうも質問の趣旨を私取り違えたようでございまして、申しわけないと思っております。

○久保亘君 で、そのことに対して九州電力としては、これは取り上げるに足らないことだというふうにお考えになったんでしょうか、あるいはそういうような疑義があれば重大なことだから、直接いろいろ当時の人たちにも当たり、必要ならばまた再調査もしてみなけりゃならぬと、こういうふうなお考えに立って進められたんでしょうか。

○参考人(浅田良太君) 決して軽い事柄だと考えたわけではございません。ただ、私どものやりましたことに、実施いたしました調査、工事につきましては絶対の自信を持っておりましたし、それからすでに国の安全審査も行われておりましたし、それからやはり直接そういう申し入れのある方と直接のいろいろそういう打ち合わせをしましても、なかなか結論はむずかしかろうというふうな考えでおりました。

○久保亘君 先ほど私が質問の最初に申し上げましたように、これは地盤が立地上可か否かという問題を私は議論しているんじゃないんです。今日、特に科学の最先端を行く原子力の開発については、企業の倫理というものが非常にきつく問われるわけです。で、それがなければ原子力開発などというのはできないと、現に「むつ」の放射線漏れのとき、その放射線漏れの調査委員会がその結論を出して、その結論を科学技術庁長官がここで、この国会において私の質問に答えて、私もそのことについては一番尊重しなければならぬことだということを答えられておるんです。これが原子力開発の基本であって、電調審とか、安全審査会とか、技術的な検討をやる問題以前のものなんですね。だから、そういうことについて九電側がおれたちのやっていることは大丈夫なんだという考え方だけで押されたとするならば、そこに非常に問題がある。

 で、具体的な問題でもう一つ私聞いておきたいのは、中野参考人、ボーリングをやられた後は九電の社員が検尺を行って、そしてきちんと後を調査していったというようなことを先ほど言われたようでありますが、この検尺というのは、ボーリングを行った個所一つずつについてきちんとやられた記憶をあなたの経験ではお持ちですか。

○参考人(中野近夫君) 私が手伝いに行くようになってからは一回、一回、九電のおえら方が来て検尺したためしはございませんでした。で、機長が責任を持って検尺はロッド検尺で大体やっておりました。

○久保亘君 そうすると、やっぱり現地で実際に仕事に携わった人と、九電が私のところに提出しました資料とは違うんですよ。あなたの方から出された説明では、この住民団体の申し出に対する反論として、「当社監督員により検尺が各孔終了ごとに慎重に実施されるので、コアの引伸ばしについては考えられない。」となっている。ところが、現に作業に従事した人たちは、われわれがやっておった時代には九電の人が来て一遍、一遍掘った後を検尺をしたというようなことなどは記憶にないと、こう言っておられるのですね。こういう点においても、非常に私は九電側のその説明というのは、下請に出して、請に出してそれがまた下請に出てそこ任せになっておったのじゃないか、だから、私は何もコアの差しかえや引き伸ばしを九電が指図したなどとは思ってないんですよ。しかし、そういうことがなくても、そんなことがありましたというその疑惑が九電に対して提出された場合には、これは企業の責任として重大なことだということで、その問題に対して取り組む姿勢がないと、何、素人が何かかんか言っているそうだ、こんなもの問題はない、われわれは専門家だというような態度で、しかも九電のタイムスケジュールに合わせてどんどん進められるというようなことであるとするならば、原子力開発のまず前提の問題としてあなた方の考え方に間違いがあるんではないか。私がこういうことを申し上げるのは大変無理なことでしょうか。九電はそういうことに対して何か反論がございますか。

○参考人(浅田良太君) ただいまの検尺の問題でございますが、私どもここにおられます田中参考人、吉田参考人に工事をお願いしたわけでございますが、中野参考人の言っておられました日特建設のボーリングの時代は昭和四十二年秋、四十三年初めのことでございまして、私どもの社内体制といたしましては、本店がこれを直接現場を見ておる状態でございました。そういう状況、それと、その第一次のボーリングといいますのは本当の概査でございまして、その概査の結果によりまして、だんだん精査をする地点を選定していくという意味の概査でございます。そういう意味で、現場の管理その他もやはりそういう状況から、たとえば第二次のボーリングにおける工事の管理とはおのずと違ってきております。おっしゃるように、検尺その他もやはり業者さんにお願いをする、そして検尺が終わりましたら写真を撮っていただくというふうな手段に変えたこともございます。全然会社の方で検尺をしなかったということではございませんが、そういうこともかなりあります。

○久保亘君 それじゃ、やっぱり提示されているのは、いつごろのことということも大体示して、九電の側にも示されたのは四十二年ごろのことと、そのことに対して九電側で検討した結果として、当社監督員により検尺が各孔終了ごとに慎重に行われているから、そういうことはあり得ないというのを九電を代表して私のところに持ってみえているのです。いまのあなたのお答えからすると、そのころはまだ体制も整っておらぬかったから九電の社員が直接検尺をやったわけじゃございませんと、こういう話でございますね。じゃ、こういう反論を余り強気でなさらぬ方がいいんじゃないですか、ちゃんと年月も指摘されている問題なんです。こういうことをあなた方が繰り返しておやりになるからいろいろまた疑義が増してくるわけであります。私は、どうしてもこの住民側の訴えについてこれを十分に科学的に説明をつけていくというやり方じゃなくて、もういいかげん県や国の方でどんどん仕事を進めてもらって、九電としては電調審や安全審査会を通過しさえすればいいんだと、こういうことでおやりになってきたのじゃないかという気持ちがしてなりません。そのことを裏づけるものとして、あなた方は一号機がまだ決定もされないうちに、電調審で一号機の問題についても決定されないうちに二号機の分まで漁業補償されましたですね。これ、間違いありませんか。

○参考人(浅田良太君) そのとおりでございます。

○久保亘君 そして、その二号機の分まで漁業補償をされるまでの間は、少なくとも川内市や市議会などに対する説明は、二号機のことについては考えていないと、当面川内は一基を設置するということが九電の方針であるということを説明をされておったのじゃありませんか。

○参考人(浅田良太君) 一応正式にはそういう表明でございます。

○久保亘君 それで、一号機の問題がまだ何にも国の方針としても確定しないうちに、すでに現地の漁業補償に対しては、将来九電がまだ公表できないで、あなた方がひそかに考えていた分まで含めて漁業補償をやってしまう、十九億円の漁業補償をやってしまうというやり方は、金で物事を解決する、そういう企業の姿勢だと言われても仕方がない。こういうことで九州電力は、川内市議会でもかなり強い指摘を受けて、副社長が川内市議会まで赴いてその点については釈明をされたと聞いておりますが、それは事実でございますか。

○参考人(浅田良太君) 事実でございます。

○久保亘君 まあそういうことをずっと通して考えてまいりますと、九州電力は果たしてこれらの現地の住民、もしこの立地いたしました原発に事故が発生して仮に何らかの被害を生ずるという場合に、一番近くで一番大きな被害を受けるべき立場の人たちから心配だ、地質調査についてこういうような問題があったのではないかと、そういうことを言う人たちがおるという指摘を受けたら、そのことに対しては何をおいてもまず真剣にそのことにこたえるという態度がないと、これを行政の側や政府の側に頼って、そしてその問題はいずれ国が方針を決めていけば片づくさ、県や市議会が議会で決定をしていけばそれで終わりだというような安易な態度で臨んでこられたのではないか。それが住民とあなた方の間の信頼関係を一層まずくしたのではないかということを私は思うわけですね。だから九州電力としては、タイムスケジュールにこだわらず、こういう疑惑がかなりまだ存在して解消されていないという場合には、真剣にこの事実の解明と、それから今度はその事実の解明をして信頼を回復した上に、地盤の是非についてのあなた方の調査の信を問うと、こういう態度をおとりになることが今後のあなた方の仕事を進められる上に不可欠の問題ではないかと私は思うんですが、浅田参考人はどのようにお考えでしょうか。

○参考人(浅田良太君) 全く仰せのとおりでございまして、安全審査の結論を待ちまして、地元の方々にも十分御説明いたしたいというふうに私は考えております。

○久保亘君 次に、科学技術庁に少しお尋ねしておきますが、科学技術庁はこれまで何回かの指摘を受けながら、名前を明らかにしろということを通知をするのみで、直接いろいろ調査をされようとは余りしなかったようでありますが、今回参考人から事情を聞くことが決定をしました段階で、最近川内市に職員四名を派遣をして、機長に従事をした者十数名を川内市役所の会議室に呼んで一人ずつ事情聴取をされたと聞いております。現地の新聞にも報道をされております。そしてその際、山田、これは何をされる方ですか、科学技術庁の職員である山田さんがその責任者として記者会見をされまして、今日までの科学技術庁の資料を覆すようなものはないとか、言われるような事実はないというような意味のことを述べられておりますが、科学技術庁はこの事情聴取によってどのような事実を確認をされておりますか。

○政府委員(牧村信之君) 先ほども若干申し上げましたけれども、現地におきましてボーリング機械の責任者である機長さんに、十四名の方に直接科学技術庁の職員がお聞きをしたわけでございます。で、行われた場所は、先ほども申し上げましたが、川内市と長崎でございます。これは作業者、機長さんの現在働いておられる場所に一番便宜なところでということでお会いしたわけでございますが、それで、どのような作業が行われたのかということをお伺いする意味で、先般から問題になっております十七本のコアがこういうような観点から技術的データにおいても疑問があるというような御指摘をいただいておりますので、そういうようなことが作業の過程でどういうふうにあったのか、なかったのか、あるいはそういうような作業が実際上可能であるのか、どうなのかというようなことについて個々の機長の方に伺ったわけでございます。

○久保亘君 伺ったわけはわかりましたが、その伺った結果を聞いておるんです。

○説明員(松田泰君) その結果について詳しくはちょっと時間があれでございますが、簡単にまとめて申し上げますと、十四名のうち一名を除きましては、機長さんは私どもはそういうことはやっていないと、それからまあ機長としてそういうことをやる動機だとか理由は考えられないという内容の証言を――証言といいますか、陳述を得ております。残りの一名の方は、これはまあある特定のボーリング、三本ぐらいでございますか、それにつきましては、一部採取率が悪い個所に、隣のところから余ったコアの断片、切れ端を持ってきて入れたことがあると。なお、実はそのほかにいろいろ、ここにおられます池満さんから幾つかの指摘を受けていたわけでございますけれども、それ以外の事実については、その方も、そんなことはやっていないし、そういうことは技術的に考えられないということを言っておられます。したがいまして、私どもとしては、その事実そのものについても実は近所の機長さんと思われる方は否定しておられますので、食い違っているわけでございますけれども、まあその事実そのものの信憑性も疑いがありますが、仮にそういうようなことがあったとしても、まあ長いボーリングのコアの短い部分に、しかも採取率の悪いところを、いわば見かけ上採取率がよくなるような挿入がちょっと行われたかもしれないというふうには考えるわけでございます。しかし、それはボーリングの判定というような問題につきましてはそれほど影響のある問題とは考えていないというのが、われわれのいまの実感でございます。

○久保亘君 ボーリングの結果の判定に影響があるかないかということは、きょう私がここで問題としていることではないと申し上げております。

 少なくとも、原子力の開発についてその安全性を審査する資料について疑惑を差しはさむような事実が存在したかどうかという問題をここでは私は提起しているわけなんです。あなた方がお聞きになられた中に一名はそういうような行為を行ったことを認めた人がおられたと、こういう意味ですね。

○政府委員(牧村信之君) おっしゃるとおりでございます。

 ただ、この御指摘をした方が御担当になったボーリング番号はわかっておるわけでございますが、それは安全審査の資料に提出されたデータの中に入らない。先ほどもお話がございましたような、予備的調査のボーリングでございます。

○久保亘君 それは私がいま申し上げましたように、そのような供述をされた方があなた方が調べられた機長の中にあるということはわかりました。私は、十四人のうち一人がそう言ったから、しかもその人間は安全審査の対象となるボーリング外のところをやったのだからこれは問題はないんだというぐあいにはいかぬのじゃないかと思うんです。十四人の中で一人が、そういうことを、私はこういうことをやったという供述をしていることは、たとえ過去のことであっても、そのような行為についてはなるべくならば語りたくないというのが私は人情だと思うんであります。ここに見えている中野参考人であっても、公の場で自分が過去にやった行為についてここで話したいとは私は余り望まれないのが普通だと思っておりますよ。だから、そういうようなことを証言する人たちがあるということは、そのような行為がこのボーリング調査の中で存在したということを証明するに足るものであって、その人たちが証言した部分だけしかないということにはならないと私は思うんです。だから、そういう意味では、科学技術庁としては、このような証言が公式の場で、あるいはあなた方の具体的な調査の中であらわれてくるということになれば、やっぱり川内の原発立地に関する地質調査のデータについて慎重に再検討を加える必要がある、そのことでもって住民が納得できるようにしなければなかなか前へ進まれない、こういう点については科学技術庁は率直にお考えになってよいことではありませんか。

○説明員(松田泰君) われわれは、その話の内容あるいは池満市会議員から指摘されました話の内容、具体的にボーリングの柱状図などに照らしていろいろ分析してみたわけでございますが、いま先生がおっしゃいましたように、いわゆる差しかえという事実そのものからどういうふうに柱状図などに影響が出てきて、それがどういうふうに地質構造を判定するのに影響するのかということを調べてまいりますと、実際上地質というものを科学的に判定するために影響があるような、そういう内容のものではないと思わざるを得ないというのが率直なところでございます。一般的に、何かそういう差しかえがあれば必ず地質構造がおかしくなるという場合には、かなり意図的、系統的なそういう差しかえがないと、なかなかそういう結果が出てこないわけでございますが、これ、もちろんそういうことがあったという前提の上の話でございますけれども、仮にそういうことがあったとしても、起こっている事実及び起こっている作業内容から見ますと、そういう地質構造の判定に影響があるような、そんな、いわば非常に大きな問題が実態であったというふうには思いませんというのが現在の考えでございます。

○久保亘君 その辺があなた方がちょうど企業側と考え方を一にされている点なんですね。結果がよければ過程はまあまあ目をつぶろうという考え方、安全審査がそういうことで進めばとんでもないことだと私は思いますよ。やっぱり重要なことは、経過についても十分に地域の住民の納得のいくものでなければならぬ。結果がよければすべてよしということにはならぬのです。特に原子力の場合にはそうだということを私が繰り返し申し上げているのに、いまあなた方のお答えがそういうことで終わっているのは大変残念なことです。

 私の持ち時間がなくなりそうですから、池満参考人、いまの川内において事情聴取が行われた問題について、それから事情聴取が行われたことについてあなたが承知されておること、それから、あなたが先ほど四名の者を提示するようにと言われて、それについてあなたが非常に質問に対してお答えをいろいろ苦労されておりましたけれども、このお名前は発表できないと言うんじゃなくて、科学技術庁との間に、この国会におけるあなた方の参考人としての意見陳述が終われば、話し合っていつでも科学技術庁とその当事者との間でその事実解明をやってもらいましょうと、こういうことをあなた方は言っておられるわけでしょう。その点についてもひとつお答えをいただいておきたいと思います。

○参考人(池満洋君) 科学技術庁、特に原子力安全局が、私どもの目から見ると、遺憾ながら九州電力と一体ではないか、こういうような感じが受けられて、非常に残念でございます。

 先日、科学技術庁が川内にやってまいりました。私どもは、私が科学技術庁にすでに報告をしてありました四名については、その事実を明らかにする方法、場所、日時、そういったものについては科学技術庁との話し合いの上で行いたいということを、すでに松田規制課長との間で話し合いが済んでおったわけであります。そこに川内にやってまいりました。そして、私の言いますところの四名の中の二人に対して執拗に呼び出しをかけました。そして、その呼び出しのかけ方は、その四名のうちのある人は勤めておる会社の社長のところに再三にわたって電話がかかって、そして川内で事情聴取が行われた当日には行かないつもりだったけれども、社長がおれの顔を立ててくれということだから私は行きましたと、こういうふうに聞いておるわけです。実は、当日私は、その事情聴取から出てまいりましたその当時の機長でございます、名前ははっきり申し上げていいんですが、福山早人という人ですが、その人にちょうど事情聴取が終わって出てきたところで会って、そしてどういうところが聞かれたのか、そしてどういうことを言ったかということをお聞きしまして、ここに記録をしてございます。

 その福山早人さんという人は、科学技術庁の山田さんの質問に答えまして――まず、その当時の記録が全部テープにとってあるそうです。事前に、テープに入れさしてください、こういうことだったはずですから、一時間余にわたるその福山早人さんの報告については、すべてテープに入っておるはずでございます。その中で福山さんが言ったことは、コアの差しかえをしましたということ、そして、隣近所のボーリングからコアをもらってきたり、あるいは自分のところのをやったりしました。そして、だれからもらったか覚えていないかという質問に対して、長崎の松尾という人からもらったということも証言を当日やっておるはずです。そして、コアをたたき割って伸ばした、なぜそういうことをしたのかという質問に対しても、ここにおります中野参考人と同じような答えをしておるわけです。

 まあついでに申し上げさしていただきますならば、先ほど牧村安全局長が、その福山早人さんのやったボーリングはいわゆる安全審査の資料に関係のないものだと言われましたけれども、炉心部の近いところに位置をしておることも申し添えておきます。

○吉田正雄君 局長に一点だけ聞いておきたいんですけれどもね、いままでの参考人の話からいたしますと、コアの差しかえが行われたという事実は、これもう客観的であって、否定することの怖きない事実であるわけですよ。そういうことは、科学技術庁の独自の調査によっても、人数の多小にかかわらず、あったということは、いままでの答弁の中で認められておるわけですけれども、皆さん方は、あるべき地質図の想定する地質構造からするならば、そんなことは心配ないという判断なんですけれども、しかし、どこに断層があるのか、あるいは不整合の部分がどこにあるのかですね、それを調べるためのボーリングコア調査なんですね、これ。ですから、かくあるべきだろうという想定のもとに、みずから皆さん方自身で、疑惑と思われる、あるいは差しかえが行われたと思う地区を独自にボーリング調査をやられたかどうか、その点だけ答えてください。

○政府委員(牧村信之君) ボーリングは、そういう意味でのボーリングは、いたしておりません。

○久保亘君 時間がまいりましたので、私の質問をこれで終わりますが、最後に委員長にお取り計らいを願いたいと思いますが、先ほど川内において機長十数名から事情聴取をされたものはテープにおさめられたという池満参考人の発言がございましたので、もしテープにおさめられているならば、当委員会に対してそのテープを提示されるようにお願いを申し上げて、私の質問を終わります。

○委員長(藤原房雄君) どうですか、局長。

○政府委員(牧村信之君) 当方の職員が機長さん等とお話をする際にテープにとってございます。

○委員長(藤原房雄君) それを委員会に出してくれということですけれども。

○政府委員(牧村信之君) 私どもといたしましては、科学技術庁としていろいろ伺っておりますが、これを取りまとめまして報告書にいたしたいと思っておりますので、テープをそういうようなあれに使うつもりはございません。取りまとめの正確さを期するためにそういう措置はしておりますので、私どもといたしましては、報告書をつくりまして、それを必要があれば公表したいというふうに考えております。

○委員長(藤原房雄君) では、この件につきましては、後刻理事会で検討いたします。

○和泉照雄君 私は、まず、きょうは、コアの差しかえがあったかどうかという、その問題に限って質問を展開してまいりたいと、このように思います。

 その前に局長にお尋ねをいたしますが、十月の二十八日だったと思いますが、当委員会で、やはりこの真実というのは一つしかないんだから、直接あなた方が証人と言われておる人たちにお会いして、そしていろいろ向こうの立場もおありでしょうから、いろいろそういうところを配慮をされて直接お聞きになった方がいいでしょうと、こういうことを要請もしておったわけでございますが、先ほどの金丸委員そのほかの方々のお話を聞いておりますと、質問の答弁等を聞いておりますと、そうではなくて、東京の方に呼んでみたり、あるいは川内の市役所に行ったり、こういうようなことで、何といいますか、隔靴掻痒の感というんですか、そのものずばり、なぜ証人と会うことができなかったのか、そこらあたりを答弁願いたいと思います。

 それからもう一点は、金丸委員の質問に答えられて、地盤の関係の専門の方々はほとんど行かれて、そしてコアの現物も見たと、こういうように、さっき、たしか答弁があったようでございますが、差しかえの指摘のあったそのコアをごらんになったんでしょうか。そして、どういう所感をお持ちであったか、そういうことが回答が来ておるかどうか、ですね。

  〔委員長退席、理事森下昭司君着席〕

○政府委員(牧村信之君) この問題は、先生ただいま十月二十八日以降のことで御質問でございましたけれども、若干その前からのいきさつを御説明させていただきたいと思うのでございますが、実は、ことしの八月に地元の方から陳情が当方に出されたわけでございます。これに端を発しておるということでございます。なお、地元の方では、コアの差しかえがあるということは非常に前から疑問が出されておったことは事実でございますが、この八月に陳情書を受けまして、こういう事実があるんで当方も調べるべきではないかという、地元の方からの御要請があったわけでございます。これはいろいろほかにも御要請があるわけでございますが、当方としては、この問題につきまして、私ども原子炉の安全審査を担当する事務局といたしましては、この差しかえが安全審査会の用いております技術的な問題に影響があるんであれば、これはきわめてゆゆしいことでございますので、まず私の方の態度としては、九月であったかと思いますけれども、その地元の方が疑いを持っておられるコアの番号を調べてほしい、教えてほしいと、何でもいいからそういう事実を教えてほしいということをお願いしたわけでございます。それで、当方に幸いにして十七本の地元の方が疑問を持っておられるボーリングがわかったわけでございます。それで、それに対応いたしまして、安全審査会の先生並びに当庁の職員が一緒に参りまして、指摘されたコアを含めまして現在九電が保存しておりますボーリングコアの再チェックをしたわけでございます。その後、先生の御指摘等もありましたことも含めまして、この委員会での御指摘等も含めまして、われわれとしては、そのほかできるだけ幅広くこの疑問に対して、どういう実情であったかということを解明したいということで、第一点は、実際に作業をされたボーリング会社の監督の立場におられる機長さんとできるだけお会いしてお話を聞きたいということをやったわけでございます。これが、先ほども申し上げましたように、十一月に入ってからこの措置をやったわけでございます。

 なお、地元の方から証人になられる方が約四名おられるということでございましたので、その辺の方にもお会いいたしたいというようなことで、人を介しまして最終的には池満さんと相談してほしいということになったわけでございますけれども、それにつきましては、先ほども池満さんからお話しございましたけれども、現段階まではまだお会いできてない。きょうのお話でございますと、この後御相談したいということでございますので、早速御相談に入って、われわれとしては御本人にお会いして、どういう事情であったか、これを十分お伺いしてまいりたい、このように考えておるのがいまの段階でございます。

 それからもう一点御質問の、審査の先生がごらんになった結果の技術的な判断につきましては、現在安全審査会でこの問題を含めて審議中でございます。その審議が終わりました後に、その辺の見解もはっきりいただけるものというふうに考えております。われわれの報告も、われわれなりに取りまとめて御報告したいというふうに考えておる次第でございます。

○和泉照雄君 そうしますと、今度七人川内に行かれて、現場でお会いになったと、その質疑の中でわかったことは、証人の中の二人の方とお会いになったと、こういうようなふうになっておるようでございますが、直接池満さんとお会いになって、現物の自分の担当したナンバーがわかっておるわけですから、そのコア箱のところで、ここはこういうふうにやったということを、なぜ単刀直入に相談をして、そして証人と話をされなかったのか、そこらあたりがどうも不可解でならぬわけでございますが、そこらあたりはどうなんですか。

○説明員(松田泰君) ちょっといまのお話を具体的に補足いたしたいと思いますが、私どもは、先生おっしゃいます、指摘をされている本人に直接会っていろいろ確かめたいという意向は当初から持っていたわけでございます。ただし、名前を教えていただいておりませんので、これを交渉するためには、とにかくまず名前、住所がわからなくては交渉ができないということで、池満市会議員にも何度も連絡をとっていたわけでございますが、一つは、それが非常に返事がなかなかなかったこと。それから、従来からいろいろなやりとりを通じまして非常にこの回答には時間がかかりますので、それからさらにもう一つには、われわれに教えてもらっています四人以外にも実はあるんだけれども、それはわれわれには言えないということもおっしゃっております。したがいまして、私どもは、一つには、この池満市会議員から提示されています四人に余りこだわらないで、むしろ全体を徹底的に洗う方がいいではないかという感じを持ちまして、それにはボーリング会社の責任者及び当時の機長全員に当たった方がいいであろうということを、実はこの作業をされた、実際の指摘された本人とは別に、計画したわけでございます。それでやりましたのが、いまの機長の事情聴取でございますが、当然、それと並行しまして、本人から聞きたいということも池満さんには申し入れてあったわけでございます。それにつきまして、池満さんからは二十一日までは言えないというふうに返事がございました。

 なお、その点誤解のないよう私から御説明いたしますと、私どもは、この実態が差しかえであるとか、あるいは捏造であるとかというふうに言われておりますが、よく聞いておりますと、ただいまの参考人も申し述べられましたように、採取率の非常に悪いところへ何か入れたというような内容が主でございます。これは本当の意味での差しかえ、つまり、地質が非常に悪いところをよく見せる、そういう性格な意図のもとでなされたものかどうかは、やや疑問になる点があるわけでございます。むしろ、作業の実態をやはりやってらっしゃる皆さんが、非常に全体的な知識あるいは全体的な意図とは無関係に作業上何かおやりになったという感じが強いものですから、そういうことを本当によくわかるためには本人からじかに声を聞きたい、こう思っておりまして、それを再三申し上げていたわけでございますが、名前をまだ教えてもらっておりません。で、それは二十一日以降には名前を言うんだというふうには実はセットしてありません。

○和泉照雄君 そこで、池満参考人にお伺いしますが、せっかく十月の二十八日、あなた方が十月の七日から御苦労されて、いろいろ交渉されて大詰めに来たわけで、そのときに、せっかく科学技術庁の方からも係官が行くんですから、コアは現地の方にあるわけですから、そこでその証人四人と、まああなたなり立ち会って、そしてこれはこうですよということをなぜおやりにならなかったのか、そこらあたりはどうも理解に苦しむことでございますが、その点が一点。

 それから、あなたから私も資料としていただいておりますこの「九電ボーリング資料のねつ造についての証言」という、るる書いてありますが、これは真実そのままなんでしょうね。

○参考人(池満洋君) 和泉先生がおっしゃるとおりだと私も考えます。私どもは、九州電力のボーリング調査において、ボーリングコアの差しかえ、あるいはそういった資料の捏造が、しかも広範に四十二年から四十八年にかけて引き続き行われておるということを確認をいたしております。しかしながら、残念ながら、今日まで科学技術庁と私どもの話し合いの中でお互いの信頼関係が持てないというところに大きな問題があろうかと思います。科学技術庁にお話をしたことは九州電力に筒抜けである、こういうようなこともございました。それで、先生がおっしゃるとおり、公衆の前で、マスコミの方も来ていただいて、そして私どもも立ち会わせていただいて、そして現地で、どの穴であったということを確認をし、そしてこのコア箱であるということで、おっしゃるとおり、そういうふうにやりたいと考えております。ところが、原子力安全局では、そのことをかたくなに拒んでいる。そして、一対一でひそかに会いたいと、こういうことを言っておるわけです。そういうことでは私どもは納得ができない。原子力安全局が本当に私たちの立場に立つ――私たちの立場に立つ必要はありませんが、この問題に対して正しく解明しようとするならば、なぜ公衆の前で、あるいはマスコミの前でそれをやっていけないのでしょうか。なぜひそかにこっそりと会わなければならないのでしょうか。原子力安全局がその証言をどういうふうにまとめ上げてこれを出そうとしておるのか、私は想像するにかたくない。遺憾ながら、今日私たちと原子力安全局との信頼の関係はその程度でしかないと、こういうことを非常に残念に思っております。

○和泉照雄君 これは真実ですか。(資料を示す)

○参考人(池満洋君) はい、真実です。

○和泉照雄君 それでは吉田参考人にお伺いしますが、この証言内容によりますと、ボーリングのコアの差しかえに具体的にいろいろ指示がございますが、まず第一に、コアのない部分はその部分によそからコアを持ってきて入れたと、コア箱の中に。第二点が、コアを砕いて引き伸ばしたり、コアを残しておいて、そのコアをコアの上がっていないところに補充したと。三番目に、沈でん槽の底の方の固まったスライムを入れてコアの充実を図って整理をしたと。それから四番目が、河口から――ということは川内川の河口でしょう。直径二十から三十センチぐらいの石を持ってきて、その証言をした人が自分でその石をつかまえてボーリングの機械で石を切って、それをコアの中に並べたと、こういうふうな証言のあれがなっておるんですが、これについてどう考えられますか。

○参考人(吉田幸男君) 先ほどから私もコアの問題では自信を持った御報告をしておりますけれども、特にこの四点、いま先生から御指摘ございましたけれども、順序を間違っていたら失礼いたしますけれども、私のいまの御質問に対する回答ですが、一番最初は、よそからコアを持ってきた問題ということでございました。これは、よその機長からもらってくるとか、そういう意味合いではないかと思いますが、そうじゃなければ、なおさらのこと、こういうことはあり得ません。そうじゃなければということは、なおさらと言いますのは、小さな異物が入っておりますとすぐわかります。一目でわかります。これはそのために、よそから持ってきたコアというのは系統立ちません。そのような事実は、私ら全部コアをば自分で整理しておりますので、一切認めておりません。

 それから二番目の、引き伸ばしもしくは残しているという問題ですが、これについても、すべて機長から、その日その日に、十センチ掘れば十センチのコアが何センチ上がりました、五センチ掘れば五センチのコアが何センチ上がりました、一メーター掘った場合には何センチ上がりましたという、各一回一回についての報告をもらうわけです。ですから、こういうことを引き伸ばしを行ったとしても、前の日報からすべてをこなしていかなくちゃいけませんので、不可能でございます。

 次に、沈でん槽云々ということは、私、これはボーリングにおいて、水をくってボーリングしますので、キリコと申しますけれども、スライムという私ども通常言葉を使っておりますけれども、これが下から上がってまいります。これはボーリングしました場合に、普通は不必要な品物でございます。しかし、何かの事情でコアが上がらなかった。いわゆる私どもは穴を掘るわけじゃないんですから、物を上げなくちゃいけないわけですから、物が上がらなかった場合には何かで判定しなくちゃいけないわけです。その場合には、作業員もしくは機長、もちろん機長に私は指示しておりますけれども、機長が作業員に、砂を取ること――砂といいますか、沈でん槽からの沈でん物を取ることを指示しておると思います。これは非常にほめてしかるべき問題であって、捨てるものじゃなくて、少しでもそういうコアを上げようと努力をしておることなんです。現在、ほかの国、外国なんかでは、特にもうコアボーリングをやめて、エア掘りでもってスライムを取って、そのスライムでもって判定することができるほど技術は進んでおるわけです。十年前ですら、私どもは、私はそういう指示をしておりましたし、非常にほめるべきことだと思います。

 四番目の、一番ショッキングな、二十センチや三十センチの石を持ってきて、手で押さえとって掘れましたという問題ですが、これは私はもう非常に思いつきとしては非常によかったと思うんです、御発表をなすった方は、私は。自分でも実験しております。もしほかの先生方でボーリングの現場を見られた方がいらっしゃいましたら、実感でわかると思います。持つということ。これが不可能だということをば。私自身も実験いたしました、この指摘がございましたので。全くそういうことは不可能でございます。

 以上です。

○和泉照雄君 池満参考人に聞きますが、いま四番目の、河口から石を持ってきてということは、これは私も、これを読みながら、手で押さえて、機械が回っておるのに、どうしてその石を切れるだろうかと疑問に思ったんですが、十月の六日の夜にE氏宅でおっしゃった方でございますが、これはあなたはどうお思いになりますか。

○参考人(池満洋君) 非常に信憑性の高いものだと考えております。といいますのが、この当時船津万寿夫という人が監督をしておったわけです。日本特殊土木の下請業者でございます。何とかボーリングというところだそうですが、船津万寿夫さんという人が監督をしておる。その船津万寿夫さんが石を拾ってこさせて、そしてその石をつかまえさせたわけです。四番目に書いてありますその人は、その石をつかまえておったんだそうです。で、私も、そういうことができるんか、掘れるんかと聞いたら、いや、掘れるんだと。だけど、後はその石を砕いて箱に並べたんだということ。それから、この船津万寿夫という人は、あっちこっちから、ハンマーを持って歩いて、石を拾ってきては、たたいて割って並べるということを本人がやっておったと。これは監督であり、日本特殊土木の下請の責任者です。で、そういったことを、そのほかにもいろいろございますけれども、あり得ることだと私は考えております。

○和泉照雄君 じゃ、ボーリングの機械でくったんじゃなくて、押さえさして割って……

○参考人(池満洋君) 取ろうとした。

○和泉照雄君 ということになると、ちょっと表現が誤解を与えるような表現だと思いますが。

 じゃ、吉田参考人にお伺いしますが、その松尾さんという方は、あなたのところの機長なんですか、監督なんですか。

○参考人(吉田幸男君) 先生、松尾でございますか。

○和泉照雄君 船津万寿夫……

○参考人(吉田幸男君) 船津万寿夫でございますね。船津万寿夫は、私どもの作業した作業員の中の監督員の一人でございます。また、機長も兼任しております。

○和泉照雄君 じゃ、中野参考人にお伺いしますが、あなたは日特の下で仕事をしておられるときに、ボーリングの担当された穴の番号は二百十六番だと、ここのボーリングを担当したと、先ほど質疑の中でおっしゃいましたが、池満さんから出たこの資料の中に、「野帳」というのが書いてあるんですが、この「野帳」というのはどういうことを書くんですか。

○参考人(中野近夫君) 大体掘進の長さを書く欄と、上がってきたコアの名前を書く、その時間関係ですね。掘進し始めてからと終わってからのその時間関係を書くのが「野帳」になっています。

○和泉照雄君 先ほどまた、中野参考人は貯金をするというふうにおっしゃっていましたが、貯金をするということになりますと、日特あるいは西日本の方は、掘進をした長さによって九電の方に賃金の請求をされるというふうに理解しておるわけですが、そうしますと、相当よけい掘進をしないと余りが出てこないと、こういうふうに思うんですが、そこらあたりは、掘進をしたコアを完全にコア箱の中に並べて、あなた方のこの資料によると、コアが上がらない、足らないから、ほかから石を持ってきてとおっしゃっておるんですが、そのコアの貯金をするというのは、よけい掘ると、それだけ九電に請求せにゃならぬし、また日特の方でも、それだけ黙って掘進をしておれば、現場監督がおられるんですから、そこらあたりはどういうふうになっておるんですか。貯金をするそのコアの内容ですね、実際はどういうふうにしてそういう貯金をためておるのか、そこらあたりをちょっと説明してください。

○参考人(中野近夫君) 大体地下の中の物はどんなふうになっているか、やってみなければわからぬような状態になっています、どこの土地でも。と思います、私は専門屋じゃないですが。で、途中で掘っていきよって、まともに上がってきただけは取っておいて、それで掘進長と上がってきたコアと大体長さが同一であれば問題はないんです。しかし、途中に亀裂状態になっておって、岩がばらばらになったところを掘進する場合は、まともに上がってこぬときがあるんです。で、もちろんメタルで切ったその形のままで上がってこぬわけです、ばらばらの岩は。そういうところは、びしゃっと五センチなら五センチ、十センチなら十センチの間で詰めようったって、できるものじゃありません。

 で、貯金をするというのは、その当時の私らの合い言葉で、まともに上がってきたやつだけはそのままやって、それで一応一メーター、一メーターでこう区切って、五メーターの箱に五区切りになっていて、それを並べて、それで仮に一メーターのところでぴしゃっととめて、それで次に、今度は零からまた一メーターこう並べるには、相当ぴしゃっとできない岩もあるんです。そういうやつをば割らないかぬような立場になって割るでしょう。その割ったかけら関係を一応ためておいて、それを通常貯金と言っていました。

○和泉照雄君 そうなりますと、結局、本当に上がってきたコアというものをあなた方がためておって、そうして、そのかわりによそからこう持ってきて補充をすると。先ほど吉田参考人のお話では、スライムというのも中に入れると、それによって、ここは粘土質で、スライムの状態で上がってきたということをはっきりするようにしてあると、こういうふうにおっしゃっておるんですが、足らぬのをどうして貯金をこうせにゃならぬのか。

○参考人(中野近夫君) 足らぬ穴だけではないんです。余る穴があるところもあるんです。というのは、岩がまともに上がってきて、一メーター五十掘進して一メーター五十入ってくりゃ、少しずつこう別な穴に、もし足らぬ、層が悪い穴はコアが上がってこぬから、一応その人の分を、隣近所の分を貯金しておこうというような合い言葉になって余らせるように努めてなっていたのです。

○和泉照雄君 じゃ、田中参考人にお伺いしますが、いま中野参考人がいろいろおっしゃってますが、コア箱にボーリングをして上がってきたコアを入れて納めるのは、こういう中野参考人のような方々でおやりになるのですか。吉田参考人もそこの点を答弁願います。

○参考人(田中健一君) お答えします。

 いま中野参考人の言葉をお聞きしておりますけれども、どうも私たちボーリングの技術屋としても、ちょっと解釈できない点が多いと思っております。したがって、回答をどのようにしていいかわかりませんけれども、とにかく地質そのものは、掘進深度が最初決まっておりますので、その予定深度まで終わりましたら、コアをそのまま並べるわけでございます。したがって、前後の地質を把握するためにスライム等を入れるのは、私どもも今日やっております。そういうことでございます。

○参考人(吉田幸男君) 先生の御質問のコアを並べるのはどういう立場の人かという御質問と解釈しますけれども、コアを並べるまでは、もしくはコアを取り出す――コアと言いましても、一メートル掘るか、五十センチ掘れるか、そのときによっての取り出し方ですけれども、取り出した物を並べるのは機長の指示で、機長の責任で並べます。ただし、機長が何かのときに、ちょっと外すようなときに、並べとってくれと頼んで出る場合もございます。それは事実でございます。

○和泉照雄君 また、この資料に戻りますが、この資料によりますと、No.10、No.16、No.116、18、212、それから400台と、こういうふうになっておりますが、このコアのボーリングをしたナンバーと、日特と西日本のおやりになった仕事の仕分けですね、西日本が何番から、それから日特が何番と、こういうような仕分けがあるのですか。

○参考人(田中健一君) 私ども西日本地下工業は、昭和四十八年に400台シリーズの調査をやったわけでございます。坑番につきましては、401から421号までやらしてもらっております。そしてKシーリズにおいては、K1から13までやらしてもらっております。

○参考人(吉田幸男君) 当時の日本特殊土木工業といたしましては、10番台、これが18番まで、それから100番台が110番から125番までですか、それから200番台、合計五十三本を施工さしていただいております。

○和泉照雄君 そうしますと、先ほど野帳というのがあるというお話を中野参考人の方から聞いておるのですが、あなた方のその野帳の控えが、この資料によるとあるようになっておりますが、野帳が現存しておりますか。しておらないとすれば、それにかわるべき何か記録というのはどういうふうにしてあるのでしょうか。

○参考人(吉田幸男君) 野帳は現存しておりません。

 それから、それにかわるものとしましては、各機長が――野帳というのは、機長が機械におるときに持っておるものでございますので、それをばその晩――これは一〇〇%その晩というわけにはいきませんけれども、仕事の都合で翌日ということもございますけれども、その野帳の記載――先ほど中野参考人も言いましたように、ボーリングの時間から、一遍おろすのに五分――五分間の時間も全部記帳する野帳でございますけれども、すべてを記帳して、こちらに出す日報というのがございます。それは現存しておりますけれども、ただし、これは現場の整理の都合がございまして、110番台までに関しての日報は野帳と一〇〇%同一記入でございます。それから200番台に関しましては、整理都合上、柱状図日報という形式に変更いたしておりますので、時間までは入っておりません。

○和泉照雄君 じゃ、その日報は――たとえばここに「116又は16 夏の暑い頃だったような気がする 水をふきだしてとまらなかった」と、こうありますが、この16番の野帳にかわるその日報というものにはどういうふうになっておるのでしょうか。それからまた「No.10は話しにならぬほど悪いところ、コア採取が非常に悪く」とありますが、日報ではどうなっておるのでしょうか。

○参考人(吉田幸男君) ちょっといま日報をば調べてますけれども……。

 私の手持ちの日報――これと同じものが正式な書類として記入されておりますけれども、手持ちの控え日報でございますけれども、No.10については、各機長――これは機長は船津万寿夫でございます。ボーリングの採取、コアの採取率等に関しましても、非常によかった。三十メーター掘ったうち――トータルコア採取率と私ども申しておりますけれども、約二十五メーター八十ぐらいですか、二十五メートル九十のトータルのメーター数が上がっております。これは一〇〇%上がったところと、また切れているところもありますから、トータルで言った場合にはこのぐらいでございます。各コアについてほぼ九〇%平均のコア採取率があっております。

 16号のいまの水の指摘でございますけれども、これは14じゃないかと思います。――これは確かに16号ということでございますね。

○和泉照雄君 はい、16号。

○参考人(吉田幸男君) このコアは、日報によりますと、かなりセメンテーンョン等を行い――セメンテーションと言いますのは、穴が崩れるためにセメントを入れる作業でございますけれども、採取率は余りよくないという記録が出ております。いまの水が出たということについては、この記録では、取り急ぎ見た段階では、ないと思いますが、この近くではもちろん水の出た穴もございます。

○和泉照雄君 もう時間が来ましたので、最後に局長にお尋ねをし、また決意のほどをお伺いしておきたいのは、いま池満、中野参考人の方から出されておる証言と、それから吉田参考人、田中参考人の方が実際おやりになった日報による掘進とコアの採取率というのが非常に食い違っておるようでございます。ですから、先ほど池満参考人が言っておりましたコアが現地にあるわけでありますから、これはやっぱり公開をして、その証人の四人の人たちの指摘をその場で受けながら、やはり皆さんの目の前でその差しかえがあったかどうかの確認をされることが大事じゃないか。

 そこでまた論が尽くせない場合は、もううやむやにして安全審査会の方をそういうようなことで進めるのじゃなくて、やはり科学技術庁のいろいろ障害はあったにしても、あなたの方の監督のもとに数点ボーリングをして、そして住民の方々の納得のいくそういうような処置をされることが私は大事じゃないかと思いますが、これについて局長はどうお考えでしょうか。

○政府委員(牧村信之君) 二つほどの御指摘でございますけれども、私どもとしては、この指摘をされておられる四人の方にぜひ直接私どもはお会いしたいと思っております。

 それで、その際に、池満さんもいろいろおっしゃっておられますけれども、たとえば、ただいま先生のコアを見ながらということが御本人の御希望であれば、その場でいろいろお話を承ることもやぶさかでございません。また、そういうコアを見ながらこちらも御質問すれば、あるいは作業をやられておる段階でのこういう作業はこういうことであったかというふうなことも、お互いに疑問を解く機会も得られると思います。ただ、限られた場所でそういうことをやる際に、私どもとしては、それを地元の方が大ぜい入って、あるいは報道の方が入って、こういうことで話し合うというのも余り適切でないというふうに考えます。その理由といたしましては、私どもとしては、その作業をなさった方、地元の方でございますし、また言い違いも、ときには出る。そういうのはお互いに話し合って、最後に、それじゃ、こうおっしゃったのはこういうことなんでしょうかというふうな確認もとりながら調査を終わらしていただきたいような気もいたしております。そういうようなやり方をやっていくべきだと思いますので、それは地元の方が立ち会いとしてどなたかがおいでに、なる、これは一向差し支えないことでございますし、そういう点では、そういうやり方もこれから相談したいと思いますけれども、先生おっしゃいますような、大ぜいの方の中でさらしものと申しますか、というようなことになるのは余り適当なことではない。ただ、その成果につきまして、私どもは、こういうふうなことでございましたということは明らかにしていきたいというふうに考えます。

  〔理事森下昭司君退席、委員長着席〕

 それから、地元の方々の疑惑を解くためにボーリングを打ったらどうかというお話でございますけれども、私どもの立場は、安全審査を科学技術的にやるというその仕事が第一の使命でございますので、現段階において、安全審査会がこれらのことも踏まえまして審査をなさっておるわけでございます。それがどういう御判断をいただくかは近々出てくるわけでございますので、これが大事なことだというのが第一点でございます。また、地元の方の疑惑について云々ということでのボーリングということであれば、第一義的に科学技術庁がやるのが本当にいいのかどうか。そういうような問題もございますし、電力あるいはボーリング会社の方々の御意見も聞かなくちゃいけないかもしれませんけれども、現段階においてはそういうことが必要であると、事実上原子炉の安全を審査するのにそういうことが必要であるとは、私ども、いまの段階で考えておりません。

○佐藤昭夫君 最初に、浅田さん、田中さん、吉田さん、三人の参考人の方にお尋ねしますが、きょうの委員会の審議でもいろいろ質疑応答をやられているんですが、冒頭の段階では、私の聞きました感じとしては、三人の方は、とにかく間違ったことはやっていませんということで、かなり胸を張ってお答えになっていましたけれども、その後のこういう応答の中で、科技庁が行った現地調査、いわゆる機長の方十四人、少なくともその中で一人――少なくともと言うのは、これはまだテープが公開されていませんから、一人なのか、もっとたくさんなのか、そこは私ども判断できないわけです。先ほどの科技庁側の説明によっても最低一人、採取率の悪い部分についてよその部分からも持ってきた、こういうことがはっきり証言をされましたという科技庁側の報告があったわけですけれども、こういう報告をお聞きになって、まず最初にお尋ねをしたいのは、きょう、企業側から来ておられるお三人の参考人の方、本当に原子力発電所の、他の工場なんかの建設と違って、きわめて厳密さを必要とするこういう立地上の必要な観測の問題について、測量の問題について、振り返って、いま、いままでのこの審議を通して何かお感じになったことはありませんか。

○参考人(浅田良太君) いろいろ参考人の方からそういうことをやったんだというふうなお話を承りましたが、私ども、もともと、この問題が起こりましたときに、そういう可能性があるのかというふうなことも種々考察を加えましたが、ほとんどそういう可能性すらないわけでございます。貯金とかいうふうな御説明がありましたが、果たして、その貯金というものがどのくらい貯金されておったのか、ほとんどわずかなもの、あったとしてもわずかなものがあったのではなかろうか、いわゆる捨てくずであったのじゃなかろうかというふうに考えております。それが、たまたまそういう捨てくずがコアの少ないところに入れられましても、私は、それぞれの専門の方からごらんになりますと、それはわかるというふうに考えております。たまたま、偶然わからない程度のものが出くわすことがあるかもわかりません。それは、形とか色とか、いろんな割れぐあいとか、いろんな角度でこれがわかるわけでございまして、そういうものがそれぞれ偶然わからないような状態にあった場合にはわからない、紛れてしまうというようなこともあり得るわけでございますが、ほとんどそういう確率はないというふうに考えております。

○参考人(田中健一君) コアの差しかえの件ですが、私ども、少なくともボーリングについては、無根であると思っております。

○参考人(吉田幸男君) 全く同様で、いまいろいろ参考人から、中野参考人からも御発言がありましたし、科学技術庁の調べでも云々ということがございましたけれども、私、実際、自分でコアを見て、地質者として見ましても、そういう異物は認められなかった、なおさら自信を持ってそういうことはなかったと信じております。

○佐藤昭夫君 そうすると、あとのお二人の方は、科技庁の調査でさえ、さっき科技庁側が報告をしている事実、それは証言をなさった最低一人の方と言われておるその方はうそを言っているというふうに、あなた方は言われるんですか。

○参考人(吉田幸男君) そういう意味ではございません。私が自分で調べた範囲では絶対なかったということでございます。これはコアを見て十分調べたということです。

○参考人(田中健一君) 私は、この調査につきましては、ほとんど現場についておりました。特に安全管理、技術管理には、技術者には特に毎日のごとくやかましく言うておったわけでございます。こういうコアの差しかえとか入れかえということは、私どもは絶対に行っておりません。

○佐藤昭夫君 少しほころびが出だした段階で、しかし、それを何とか隠そうと思って余り突っ張ると、ますます後で困った事態になりますから、そういう言葉を繰り返すんじゃなくて、謙虚に反省すべき点は反省するという態度を持ってもらう必要があると思います。

 時間がありませんので、科技庁側の報告で、このコアの差しかえをめぐる疑問が住民代表の方から出されておるということで、安全審査会が十月の下旬現地調査を行ってきた、その調査の内容について若干の紹介はあったわけですけれども、この審査会の調査の結論がいつごろ出るかということと、その結論については公表をする意思はありますか。

○政府委員(牧村信之君) 先ほどの審査会の先生方にお出まし願ってボーリングコアを調査したわけでございます。二回にわたって当庁職員も一緒に参りまして調査しております。それを審査会の方でいま検討中でございます。検討結果は、この審査自体大詰めに来ておりますので、近くそれを踏まえた報告が原子力委員会の方へ提出されるようになっております。その段階以降、これらにつきまして審査会が技術的にこの問題についてどういうふうに考えているかというような御判断は当然いただけるものと思っておりますし、それをいただきまして公表してまいりたい、かように考えております。なお、科学技術庁の独自にやりました調査につきましても、報告書をつくって御報告したいというふうに考えております。

○佐藤昭夫君 私が尋ねているのは、審査会が現地調査を含むいろいろな検討を加えてきたその結果を原子力委員会に報告を上げるその前段で――といいますのは、いままでたびたびの「むつ」の問題を初め一連の問題で委員会に問題が出されて以降、委員会の報告という形で国民の前にそれが出されてきても、そこは多分にいろいろ国民が疑問を持っておる点について閉ざされた形になっておるという経緯が多々あるわけですから、そういう点で、安全審査会が今回行ってきた必要な調査と検討の結果について原子力委員会に報告を提出をする前に、この問題にいろいろ関係をしてきた各界の皆さん方にそれを公表をするという意思があるかどうかという点を尋ねているんです。

○政府委員(牧村信之君) 私どもとしては、安全専門審査会は原子力委員会の下部機構でございまして、当然、審査会から原子力委員会に報告されるわけでございます。その後で御報告申し上げたいというふうに考えております。

○佐藤昭夫君 そうすると、私の尋ねている点については、そういう前段の国民の前に公表するということはしないということですね。

○政府委員(牧村信之君) 時期的に原子炉安全専門審査会が結論を出しますと、その結論につきまして、ほとんど一週間ぐらいの期間があることもありますが、それは原子力委員会の開かれる日、次のときに出されるわけでございますから、決して長い期間ではございません。したがいまして、私どもとしては、原子力委員会に報告された時期に安全専門審査会の見解をそこに出してまいりたい、かように考えております。

○佐藤昭夫君 もう一つお尋ねしますけれども、科技庁が機長さんなどを中心にした独自の聞き取り調査をやってきたわけですけれども、この内容について報告書はつくるけれども、収録をされておるテープについては、これは先ほどの確認で、理事会でその扱いを検討するわけですけれども、科技庁側の見解としては公表したくないような、そういう発言があったわけですけれども、なぜ公表ができないか、その理由を言ってみてください。

○政府委員(牧村信之君) 先ほども申し上げましたけれども、報告書をわれわれがつくる手段として、人によりましては、お話を承る方の御了解を得てそういうものをとっておるわけでございますが、報告書を正確にするために念のためにとったものでございまして、われわれとしては、報告書をつくって、それを公表するということで十分事足りる問題ではないかというふうに考えております。

 なお、国会の方で、理事会でいろいろ御審議がございまして、そういうものはどうしても出した方がいいというお話しでございましたらば、その節に私どもとしては検討さしていただきたい、かように考えております。

○佐藤昭夫君 国会からの結論があればそれに従うというのは、いわば当然のことなんですが、この川内問題というのは、きょう、こういう形で参考人もお招きをして、いろいろ質疑をやっているというのは、きょう一日とって集中審議をしていることだと思うのです。それだけいま進められておる原子力発電所開発行政をめぐって、たまたまボーリング調査という問題ですけれども、それの進め方について疑義が表明をされておるということは、よくよく科技庁側も御存じのはず。だからこそ現地へ出向いて必要な聞き取り調査もやろうということでやっておられるわけですけれども、そういう国民の疑問に率直に答えていくという点で、たとえばテープ公開の問題について言えば、こういう席でなくて理事会に対しては公開をするという方法もあり得るわけですけれども、そういう形もとらないということですか。

○政府委員(牧村信之君) 私どもはテープをとってございますが、お聞きした御本人には、この後こういうふうに使いますよというようなことは一切申し上げていない。ただ、お話しし合った結果、大体こうでしたねということで、文書で話し合いの結果を確認し合うという方法をとったはずでございまして、相手方にこういう措置をとるということをお話ししていませんので、差し控えさしていただきたいと申し上げておるわけでございます。

 で、ただいまの先生のあれでございますけれども、その辺につきましては、ただいまここでそういう御指摘を受けたわけでございますので、検討さしていただきたい、かように考えます。もし仮にこの理事会で聞かせろというようなことでございましたら、また、そういうふうにぜひその線で対処したいというふうに考えます。

○佐藤昭夫君 私は、事実関係についてはほかの方もお聞きになりましたし、私の持ち時間も限られておりますので、その問題には余り御質問をしなかったのですけれども、いま私がお尋ねをした点でも、たとえば安全審査会がこの間行ってきた、また、いよいよこれから結論を出していくこの段階での検討内容について、原子力委員会の結論が出た段階でないと公表ができないと。原子力委員会がいままでも間違った判断をしたことが後から判明をしても、これの取り消しをやったということはないでしょう。だからこそ、この決定機関である原子力委員会に報告と建議が行われる前段で公表すべきだと言っているのですけれども、それについても公表はしないというあなた方の態度。あるいは現地へ赴いて機長の方たちからの聞き取りの調査をした、それについても生の発言録はお聞かせするわけにはいかぬ、科技庁側で適当に整理をした報告書しかお見せするわけにいかぬ、こういう態度をこの問題でも依然として続けているということでは、この問題が本当に住民の納得のもとで進められるということには私は断じてならないと思うのです。

 これは、委員長、理事会でひとつ相談をするという事項にしていただきたいと思うのですけれども、私ども国会議員も含むひとつこの問題については現地調査団も組んで、広く住民の代表の方、あるいは池満さんがおっしゃっておる実際の生き証人もおるのだというような方々からも、じかにわれわれ国会議員代表も実情をお聞きをするということでやっていきませんと、科技庁だけの報告、それは非常に制限をされた報告しか出されないということになるわけですし、これは理事会でも御相談をいただきたいというふうに思うのでありますが、当局側の姿勢を正す意味で再度お尋ねをしますけれども、本当に開かれた原子力行政にしていく、国会に対しても何一つ隠さずに事を進めていきますという、そういう立場から言って、私たち国会議員団も含めて現地の調査に行くと、当局と一緒に、ということについて局長の御意見どうですか。

○政府委員(牧村信之君) 私どもは、現地でこのコアの差しかえ等を指摘しておられる方にお会いしたいという気持ちは前から持っておりまして、その実現方に努力しておるわけでございます。ただいまの佐藤先生の御指摘でございますけれども、通常、この仕事を私どもは私どもなりに行政の立場で調査しておるわけでございまして、そのことをぜひやらしていただきたいと思っております。

 なお、先生方が現地に行かれていろいろお調べになるということについて、当局ついてこいというのは、余り望ましいやり方かどうか、私自身ちょっと判断つきかねておりますけれども、先生方がそういうことでいろいろ御調査なさるということについて何ら困るといったようなことは一切ございません。

○佐藤昭夫君 最後にもう一つだけお尋ねをしておきますけれども、この問題について大丈夫です、大丈夫ですと言い続けてきたんですが、もう再三にわたって住民の代表の皆さん方からコアの差しかえということまであるんだと、証人もいるんだということが出てきて、とうとう科技庁も腰を挙げて現地へ出向いて聞き取り調査を始めると、あるいは審査会も再審査を始めるということで進んできているわけですけれども、事ここに至る前段の段階で、この立地問題に重要な一つの条件でありますボーリング調査の問題について、このようなことが絶対に後からわかったということが繰り返されない前に、前段でこういうことを事前にチェックをする体制がなぜとれないのか。現在の仕組みでいきますと、ボーリング調査の結果は企業側が報告だけを出して、それを書面上の審理をやると、審査をやるというこのことを根本的に改める必要があるんじゃないか。そうでありませんと、この川内問題の解決にもなりませんし、こういう原子力発電所のボーリング調査というのは、他の原子力発電所の立地に当たってはいつも出てくる問題であるわけですから、こういう事前チェックの体制を原子力委員会側としては、安全審査会の側としては、その体制をこれを機会に整備をする、そういう意思はないか。また、その内容についてどういうふうにするつもりか、そこを最後にお答えを願いたいと思います。

○政府委員(牧村信之君) ただいまの御質問で、制度的に改正する考えはあるかという御質問に対しましては、現段階ではその制度を変えるつもりはございません。ただ、こういう地元あるいは地元の地質に対する御心配、御懸念、これは、われわれとしては、通常、安全審査会等に使いましたデータ等をできるだけ公開するように努力してきておるわけでございます。したがいまして、九州電力の方におきましても、必要なことを地元から要望されれば、いままでも一部については公表しておるやに聞いておりますけれども、さらに地元の御関心にこたえるように公開するような指導は必要ではないかと思っております。全体といたしましては、御指摘の点について今後どういうふうに処していったらいいかは、なお問題点も全くないということではございませんので、慎重に検討してまいりたいと思っております。

○中村利次君 同じことを聞いて、聞き取る方でこれほど私は違うものかと痛感していますが、まず池満参考人にお伺いしますけれども、参考人は、先ほどからの質問の中で、川内の現地で原発設置反対の団体の役員というんですか、代表というんですか、そういうお仕事をやっていらっしゃるというお答えがあったんですが、そのとおりですか。

○参考人(池満洋君) 代表、役員をやっておるというふうに申し上げたんでなくて、そういった運動に関係があるかという質問に対して、あるとお答えをいたしております。

○中村利次君 いろんな新聞の折り込みだとか、あるいはチラシ、ビラ、ずいぶん出されておりますが、「原発建設の影にかくれて、着々と進みつつある日本核武装の道は、」云々と、こういうのがありますけれども、日本の核武装が着々と進んでいるとお考えになりますか。

○参考人(池満洋君) ただいま手にお持ちになった資料は、私とは何も関係がございませんので、そういう質問ちょっと、その資料を持っての質問は困るわけなんですけれども、核武装の問題と原子力発電所の問題は全然別だと考えております。

○中村利次君 やっぱりこういうショッキングな、何の根拠でこういう偽りを――これは偽りですけれども……

○参考人(池満洋君) 関係ないんですよ、私、それ。

○中村利次君 いや、関係あるなしにかかわらず、これ、そうだとお考えになりますか。そうでないと、核武装は進んでいないとお考えか、どっちか。イエスかノーかをひとつ。

○参考人(池満洋君) きょうは原子力発電所の安全性の問題、取り上げられたのはほかの問題ですからね。

○中村利次君 イエスかノーかの問題ですよ。

○参考人(池満洋君) 率直に言わしてもらえば、そういう危険性はあると考えております。

○中村利次君 やっぱり原発反対というのがこういうぐあいに事実に反した宣伝をされながら進んでおるというところにいろんな問題がこれは絡んできちゃう。きちゃうんです。ですから、先ほど和泉委員からコア差しかえの資料としてお出しになっておるその四点について質問があった。事実であるというお答えがあった。吉田参考人のその同じ質問に対する意見を聞きますと、私は、その方がわかりいい。たとえば、これも新聞の折り込みに出ていますが、「海岸の石を拾ってその石にボーリングコアをたたき割って引きのばす…その証言」――これはあなた、やっておやりになるといいと思うんだけれども、かたい岩盤を掘削をする、ボーリング機械で。人間があなた持って、おれがやったと言うんだから信憑性があるでしょうとおっしゃったが、自分でそれは実験しておやりになってみればわかる。できない、できませんよ。

○参考人(池満洋君) 事実なんですよ。

○中村利次君 やってごらんなさい、できないから。だから、そういう事実に反することを書いたり宣伝をしたりなさるから、だからやっぱりコアの差しかえ証言だっておかしくなっちゃうんですよ。

○参考人(池満洋君) 事実ですよ。

○中村利次君 やってごらんなさい。これは、どこかでみんなが立ち会ってボーリングで、人間が持っていて、二十センチか三十センチの石ができるかできないか。そういうだれでもが専門家は否定し、あるいは実験をしてみればはっきりするようなことを、なおあえて事実だ、できるんだと、こうおっしゃるところに非常に私はむしろ逆の意味からの問題があると思う。また、川内の市議会で去年の一月に、市会議員としての池満参考人の発言に端を発して、市議会の特別委員会でいわゆるこの問題をただそうということになった。これも先ほどのあなたの発言によりますと、やったんだという人たちを連れてくるから、だから地方自治法百条によって地方自治体の調査権を発動しろと、こういうことで発動をするという確証がなかったから証人は出さなかった、名前も明らかにしなかったとおっしゃったけれども、私に言わせると、これはまことに独善的で、逆だと思いますよ。どうせ地方自治法百条を発動しなければならない、するのだったら証人を連れてくるというのだったら、証人を連れていって、そこでその証言を聞いて、これは地方自治法の百条を発動しなければならないという判断は、これは市議会の特別委員会でするので、それを事前にやらなければ証人は出せない、こういうのが正しいとお考えですか、どういうぐあいにお考えですか。

○参考人(池満洋君) 久見崎の地盤には非常に断層が多いということは、ここにおられる吉田参考人も現地で言っておられたということを私は聞いておるわけですが、ボーリング作業に従事をした人たちのお話を聞くと、コアの採取が非常に困難である。それは断層、粘土層であるとか、あるいは破砕帯が非常に多いとか、あるいはいわゆる地質が不均一で、かたいコアがとれない。いろいろな問題が言われておるわけなんですね。そういう中で石のお話ですけれども、それは事実でございますので、事実に基づいてひとつお願いを申し上げたいと思っております。

○中村利次君 もう結構です。結構です。

○参考人(池満洋君) 市議会の問題ですけれども、実はこうして私ども国会にお願いを申し上げて、この事実を明らかにする機会をいただいたわけですけれども、先ほど牧村安全局長が言っておりますように、安全審査会が結論を出して、それから発表しましょうという態度をとっておられます。私どもはやはり事実を事実としてやっていただきたい。

○中村利次君 これは結構ですから、私は発言時間が非常に短いのですから、委員長。

○委員長(藤原房雄君) 簡略に答弁してください。

○中村利次君 もう結構です。委員長、全然違った答えをして時間をつぶされると本当に困るんですよ。

○委員長(藤原房雄君) 速記をとめてください。

  〔速記中止〕

○委員長(藤原房雄君) 速記を起こしてください。

○中村利次君 中野参考人にお伺いしますけれども、あなたの先ほどからのお申し立てでは、大体四、五ヵ月か六ヵ月以内ぐらいにおやりになったということですね。初めは、てもとというんですか、初めのうちは先輩がコアを伸ばしているのを見て、そして自分がなれてきたら、おれもそれをやったと、こうおっしゃったんですが、それはそのとおりですね。――そこで、吉田参考人からは、しばしばこのボーリングコアをそっくりそのまま正しくコア箱におさめろよと、こういうふうなことを言われたと、こういうことをおっしゃったのですけれども、あれはやっぱり一メーターでしょう。そうすると、おさめ切れないやつは、かいておさめますね。そういうやつの誤解じゃないんですか。やっぱりここでとれなかったのをたたき割って伸ばしておやりになりましたか。おさめるための技術じゃないですか。

○参考人(中野近夫君) 吉田参考人は、やったと言えばおしまいなんです。吉田参考人からちょこちょこしかられる、インチキしたら悪いと言われたものだから、また、そんなことも聞いたものですから、吉田参考人がおらぬ間にみんなほとんどやっていたようであります。

○中村利次君 とすると、これはまことに奇妙でして、よく見せようと、地質をよく見せようとすることとは逆なことになるんですよ、それは。たとえば異物を入れた、これは仮定として入れたとする、あるいはちゃんととれたコアをコア箱におさめるために割るというなら、これは当然割らなければおさまらないわけですから。しかし、そういうのを何か引き伸ばすためにたたき割ったのを、あるいは砂を入れた、石を入れたということになると、吉田参考人によれば、おれがそれは管理していたんだから、そういう異物が入るとすぐわかる。しかし、伸ばせばわからぬかもしれないと。しかし、そういうことはむしろ、これは何というんですか、ここに原子炉を設置しようという側からすれば、プラス要因ではなくてマイナス要因なんですよ。何んでそういうことをおやりになろうと思われたのか、伺います。

○参考人(中野近夫君) さっきもどの先生かにお答えしたと思いますが、川内市民総上げで原子力発電所を早く誘致しなければいかぬということを聞いておったので、少々悪い岩でもいいようにやっていこうというような雰囲気だったんです。でなければ佐賀からとられるというのが一番のおそれで、佐賀にとられる前に自分が決定してもらおうという、そればかりを目標にやっていたと私らは思っています。

○中村利次君 これは、あなたはそうお考えになっていたかもしれないけれども、実はその結果出る答えというのは、原子力発電の促進ではなくて、かえてじゃまになるようなことを、素人考えと言えばそれまででしょうけれども、おやりになっていた。ということは、仮にそれが事実であったとしても、科技庁あるいは安全審査会あたりで、このボーリングだけじゃなくて、横坑を掘り、あるいはその他のいろいろな精査をやって、また安全審査会では、これは専門的なあれに基づいてまたボーリングを指示をしていますね、やっていますね。ですから、何ら関係はないということになってしまう。むしろよけいなことを、もしおやりになっていたとすれば、よけいなことをおやりになっていて、そして地質的に何の関係もないことを九電の責任だとか、吉田さんの責任だとか、田中さんの責任だとかいう、人に迷惑をかけるような原因をおつくりになったというのは、ちょっとこれはどうも本人の意思に反したあれになると思いますが、そこで吉田参考人にお伺いしますが、余り時間もありませんから、先ほどの質問とお答えを聞きますと、井竜さんという人が――あなたが二人ほど解雇された、それで、夜、酒を飲んできて、よそから持ってきたのを入れたんだと、こういうことを言われたということでしたが、それは事実ですか。

○参考人(吉田幸男君) 事実でございます。

○中村利次君 これはまたおかしな話でね、そういう解雇の腹いせにごたごたした問題を持ち込まれたのでは私は困ると思うが、それで、あなたはすぐ翌日コアをお調べになったと言うけれども、それはそういう痕跡がありましたか。

○参考人(吉田幸男君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、本人に、その晩、そういう事実があれば、これは私は責任とりましょうと、翌朝一番に行きまして調べまして、こういう事実があったか、砂をば運んだ事実があるかと。これは河原の砂を持ち込んだという井竜という、これは作業員でございますけれども、そのときに当人が言いましたので、そういう事実があるかということを調べました。先ほど報告しましたように、ありました。ただし、それはコア箱に入れるために運んだんじゃなくて、河原の砂と――これはちょっと調査の場所によるんですけれども、ここは砂丘地帯で、河原まで約十何メーターあるんですけれども、そこの砂と、そこに露頭している砂、そういうものと比較するために機長が運んだと。それはいわゆる箱一杯運んだとか、そういうことではございません。そういう事実はありますということを報告しまして、また、井竜さんにも、そういう事実があって――その井竜さんが言っている事実というのは、それをコア箱に入れたように見たということを言われたものですから、入れてない、そういう事実がないので、あなたは――私はこのまま解雇しますと、あれば私は雇いませんよということを言いました。これは作業が始まって二十日か十五日の範囲内の話だったと、詳しい日にちは記憶しておりませんけれども、そういう事実はございます。

○中村利次君 もう時間がおしまいになりそうなんで……。

 どうもそういう問題までひっからんで、何か私は――川内の市議会なんかりっぱなものでね、本当に責任を持った姿勢を示しておられると思うんだが、国会がこういうことで振り回されていたんでは、これは行政府だってそうですよ。困ったものだと思いますけれども、科技庁が調査をして、機長十四人ですか、その中で一人やったという人が、隣りから持ってきてやったという人がいたけれども、隣りの機長は否定をしておるということになると、これも水かけ論。そうすると、何だかどっちから……。いろんな物の見方、考え方あるでしょうけれども、私はこういうあれを聞いてみて、こういうことにかき回されるようなことでは、日本の原子力行政、エネルギー政策なんてものは、とてもじゃないけれども、これは国民のために正しく確立することにはならないと思いますよ。これはひとつ科技庁はしっかり聞いてください。ですから、あなたたちは、ややもすると、どうも腰がふらついちゃってどうしようもないから、安全審査は地質的にいって何ら憂いがないと専門家が結論を出しゃ、それでおやりなさい。専門家でもない人がコアの箱を公開して、冗談じゃないですよ。公聴会だって何ですか、あれは。公聴会をやろうと言えば、そいつを粉砕する闘いをやる。そういうものにかまけて、むしろ次々と引き延ばされること自体が私は国民にとって行政府のとるべき姿勢ではない。もう時間が過ぎましたからこれでやめますけれども、こういうのはひとつはっきりしていきましょう。

○柿沢弘治君 もうすでに各委員から事実関係についていろいろとお尋ねがあったと思いますので、私も最後に締めくくり的に伺いたいと思うんですが、まず中野参考人にお伺いいたしますが、もしかお答えいただけ━━━━ないかもしれませんが、差しかえたコアというのは……(「失礼なこと言うなよ」と呼ぶ者あり)いや違います。それはちゃんと聞いてから言ってください。どうも科学技術の問題はもっと冷静にあれをしていただきたいと思うんですが、私の言った質問を聞いていただければ問題がないと思いますけれども、何本のコアが全体でですね、ボーリングをやった中で何本ぐらいのコアが差しかえられたというふうに、御自分でやったのは何本で、それから全体で何本ぐらい差しかえられたというふうに考えておられますか。多分御存じない、全体は御存じないと思ったから言ったんでですね。

○参考人(中野近夫君) はっきり覚えてないということはさっき言ったとおりです。ですが、私……

○柿沢弘治君 何本ですか。

○参考人(中野近夫君) はっきり何本やったということは、さっきも報告したとおり、覚えてないんです。しかし、少なくとも十数本はやったと、私も手伝ったと記憶しています。

○柿沢弘治君 どうも感情論に振り回されると質問がしにくくなりますが、池満参考人は大体何本ぐらいコアが差しかえられたというふうに聞いておられる、もしくは確証しておられるわけですか。

○参考人(池満洋君) 私が数名の方々からお聞きした話を総合いたしますと、昭和四十二年、そして昭和四十八年のころですか、第一次調査、第三次調査についてですけれども、ほぼ全面的に行われておった、こういう感じでございます。

○柿沢弘治君 いまの十七、八本という話と、ほぼ全面的にという話がありますが、ほぼ全面的にということになれば、もう全く問題は別だと思います。浅田参考人、そして担当されたそれぞれの業者の方々、これはさっきからお答えを何度もいただいているんですけれども、繰り返しその点についてお答えをいただきたいと思います。

○参考人(浅田良太君) 先ほどから参考人の方からお話があっておりますが、本数その他についてはいまお話が出ましたけれども、じゃ、どの程度余ったくずを入れたのかとか、そういうことが全然出ておりませんので、まあ、はっきりわかりませんが、私どもが土木の立場上ボーリング工事を考えてみますと、そういう余りくずを仮に差しかえまして地質調査の結果を作為するというふうなことは、とうていできるものではございません。量として相当、いま池満参考人がおっしゃったように、全部について大々的にやれば別でございますが、そういう余りくず程度のものをこれに、コアの足らないところに入れたということでそのボーリング工事の信憑性が薄れるというふうなものではございません。ボーリング工事というものは、もともと地球の中から機械でコアを相当な力をかけて取り出す仕事でございますので、すでにコアとなって上がってきた時点で、地球の中にあった状態とはかなり違った状態になってくるものでございます。で、それはやり方とか、機械とか、それから口径とか、そういうものによってまた違ってきますが、少なくも真実の姿がボーリングコアであるということではございません。ただ参考の資料になるというものでございまして、これに若干の誤差があってもコアとしての使命は全然損なうものではないと考えます。

○参考人(田中健一君) 私どもの会社の社員に、当時働いた者が現在十四名私どもの会社におります。そのようなことを私ただしてみますけれども、初耳だということなんです。私も当然現場に行っておりましたが、そういうコアの入れかえとか差しかえは全然指遵も、またやらせてもおりません。ここに随行人として現場に二人従事しておった者も連れてきております。私、川内市民としても、同じ場所にこういう仕事をする業者等の立場として非常に遺憾に思っておる次第でございます。私ども誠意を持ってやっておるわけでございまして、そのままの結果を九電側に報告をしております。

○参考人(吉田幸男君) 先ほどから私もお答えしておりますけれども、私が自分の目で確かめて整理した段階で一切ございません。もちろん私どもも、いわゆる正直であれということが最大の使命なんです、地質者としまして。それに徹してきたつもりでございますし、そのようなことはなかったと確信しております。

○柿沢弘治君 いまのボーリングのコアの差しかえ、ボーリング調査というものの地質調査、地盤調査全体の中に占めるウエートというのを考えますと、さまざまな調査がやられているというふうに私どもも聞いておりますし、勉強しておりますが、それによっていわばクロスチェックといいますか、もし差しかえが行われているとすれば、ほかの弾性波試験とか、横坑の試験とか調査とか、そういうもので完全にチェックできるというふうに考えられると思うんですけれども、浅田参考人、その点いかがでございますか。

○参考人(浅田良太君) ただいま問題になっておりますボーリングは、先ほども申し上げましたけれども、第一段階の概査のボーリングでございまして、大体地質のよさそうな地盤がどの高さに、どのあたりにあるだろうかということを調査するためのボーリングでございましたので、まあ申立人が言っておられますように、地質の悪いボーリングがあったということも、これは事実でございますし、当然そうなるわけでございます。そういうところを今度は捨てまして、地質のよさそうなところに、先ほどもお話ししましたが、横坑を――トンネルでございますが、掘りまして、いままで点で見ておったものを面で、人間の目で確かめるわけでございます。ところが、人間の目で確かめても、これはまだ不十分でございますので、それに引き続きまして岩石試験、岩盤試験その他を繰り返し行いまして、その岩盤の特性をつかみ、それを使いましていろんな岩盤力学上の解析を行いましてその安定を評価するわけでございます。

○柿沢弘治君 そうした意味のさまざまな調査の組み合わせ、その組み合わせによっての地盤調査、そうした調査の結果、総合評定としての判定を安全審査会の方々はどういうふうに見ておられますか。

○政府委員(牧村信之君) ただいま浅田参考人からもお話がございましたように、そのほかの調査をやるわけでございます。それからこのサイトにつきましては、川内市長並びに電調審を通りましたときに、経済企画庁長官からも地盤については十分に審査をしてほしいという要請がございました。そういうことも踏まえまして審査を進めてきておるわけでございますが、たまたま先ほども若干申し上げましたけれども、特にサイトの中心部を対象にいたしまして追加ボーリングを、そのやり方等も審査会から指示して行ったというようなことも踏まえまして、また審査中に、先ほども申し上げましたけれども、現地調査をいたしまして、専門の技術者、科学者の目で確認をするということを踏まえて現在安全審査が続けられておるわけでございます。で、そういうことを判断いたしますと、安全審査上、原子炉のサイト、これが置かれるところの地盤につきまして十分な資料も整え、用意し、また必要があればほかの文献等を持ってくるというようなことでの審査も進められておりますし、十分な対応策が立てられて審査を進めておるというふうに判断しておるわけでございます。

○柿沢弘治君 その申請後に行われた追加ボーリング、これは何本で、業者はどなたがおやりになったんですか。

○説明員(松田泰君) 申請後に行いました追加ボーリングは合計十七本ございます。これを行いましたボーリング会社は、正確な名前は記憶しておりませんが、東洋地質株式会社というんですか、そういうところでございます。

○柿沢弘治君 東洋地質が行った追加ボーリングについては、差しかえ等の問題は一切議論されていないと考えてよろしゅうございますか。

○説明員(松田泰君) これは審査会が後で追加した性格上、そのやり方、採取率の向上をするための注意すべき点等についても、かなり事前に注意していたしておりまして、事後もチェックしておりますし、そういう可能性はないものとわれわれは判断しておりますし、また、反対していらっしゃる方は、どうせ企業がやったんだからということを一応はおっしゃっておりますけれども、現実に指摘されておりますのは、いずれも四十二年当時のものが多いのが実情でございます。

○柿沢弘治君 どうせ企業がやったんだからと言ってしまえばおしまいですけれども、申請後、わざわざそうしたクレームの問題をチェックするために行った追加ボーリングでさらに差しかえが行われたというようなことがあれば、これはもう全く問題にならない。幾ら関係者がだらしがなくても、そんなことはあり得ないだろうというような、それが私の感じでございます。しかし、これは水かけ論になる問題ですから、その点はむしろ安全審査会でしっかりと確認をしていただく必要があると思いますけれども、その結果、問題がないということになれば、私は、一歩前進をすべきではないだろうかというふうに思います。といいますのは、一つは、この地盤調査をいいかげんにして、ここに原子力発電所を建てた場合、それが安全性に致命的な問題になったときに、一体、会社はそんなことをして引き合うと考えられますでしょうか。浅田参考人、本当にこれをまじめにやらないで原子力発電所を建てた場合の危険を考えた場合に、九州電力がそうしたことを行う、もしくは地盤についてあいまいなままに、心配なままに懸念を持って発電所を建てるということが企業の決定としておできになるでしょうか。

○参考人(浅田良太君) 私どもは申請書を出しておりますが、一応それが許可になりましても、実際にその発電所の基盤を掘削して出しました時点で何遍も検査がございます。そういう時点になって計画どおりでなかったということになると、これはまた対策はないことはございませんが、やはり大変なことになります。工期もおくれる、開発時期が間に合わない、金もかかるというふうなことで大変なことになります。ただ、おっしゃいますように、その悪いままでそこに施設をつくるというふうなことは、お役所の方の検査その他も厳重に行われておりますので、あり得ないと思います。

○柿沢弘治君 それからもう一つお聞きしておきますが、九州電力として、どうしてもこの川内にこだわらなければならないという理由はないわけですね。

○参考人(浅田良太君) 私ども電気会社は、相当長期の計画で電源の開発を進めております。これは原子力に限りませんで、いろんな地点ともやはり問題が、スケールが大きいとか、やはり周辺の方の御理解を得るとかいうことで大変時間がかかります。一つの地点でやはり最低十年は考えておかなきゃならないという状態でございまして、そういうわけで、非常に長期な計画で進めておりますので、この川内地点が落ちてしまいますと、その年度のいわゆる予備率というものがぐっと下がって、供給の支障になりかねないという状態でございます。

○柿沢弘治君 一応ボーリング調査その他も実施をして、そして安全審査会の現地調査も行われたというふうに聞いておりますけれども、そうした全体の作業の流れの中で、科学技術庁に最後にお伺いをしたいと思いますが、なお追加をして調査をする必要があるという見解を持っておられる審査会の先生方おいでになりますでしょうか。

○政府委員(牧村信之君) 先生のただいまの御質問は、さらにたとえばボーリングをせいというふうなことをお考えになっている先生が現段階でいるかどうかということですか。

○柿沢弘治君 そうです。

○政府委員(牧村信之君) 私どもの伺っている範囲では、そういう先生方はいらっしゃいません。

○柿沢弘治君 原子力の問題、安全については慎重でなければならないという点は、私どもも、また日本の国民全部がそう思っておると思います。それは世界で唯一の被爆国として放射能の危険というものを十分に知っている。そうした中で、しかし原子力の平和利用を求めていかなければならないというエネルギー事情もあることも事実だと思います。その意味で、原子力の安全について十分な審査が行われることは必要だと思いますが、同時に、一つ一つの問題に冷静に取り組んで、提起されている問題の全体の総合的な評価の中でのウエートというものをしっかりと認識していかないと、非常に全体の動きを誤まることになるんじゃないだろうか。その点で、きょうおいでいただいた池満参考人も中野参考人もそうしたつもりではないというふうにおっしゃると思いますけれども、その皆さんの提起された問題が全体の地盤の安定性、安全性の中でどれだけのウエートを持っているのかという点については、冷静な議論をしてみる必要があろうと思います。まあ私も、この問題、今回国会で取り上げられるということでいろいろと専門の方にも話を聞いてみましたけれども、全体の地盤調査の中に占めるボーリングのウエート、それはやはり一部である、しかも、その一部の問題があればさまざまな形でチェックができるということであるとすれば、総合評価そのものに変更を与えるような大きな問題であったかどうかという点をよく認識してみる必要があろうと思います。そして地盤がいいと――原子力発電所の導入を誘致するためにコアを差しかえるということ以外にもいろいろとコアを差しかえる動機は、これはあったと思います。あり得ると思うんです。一人一人の作業員の方にとってみれば、作業をしないで伸ばしてしまうということも、それによって一日の作業量をふやしたいという希望もあるかもしれません。それから会社のためにそうすればたくさん働いたということになるということで、九電、受注先に対する責任を果たしたということになるかもしれない。いろいろなコア差しかえの動機があるかもしれませんので、ぜひ、あったか、なかったかという水かけ論に陥ることなく、この際、行われたとしても、したであろう事実が全体の評価の中でどのくらいのウエートを持つものか、どのくらいの重要性を持つものかという点を賛成、反対両派とも冷静に議論をしてみる必要があるのではないだろうか。それを一つの事件があったから、ほかも全部そうだという形で類推をしてしまって、だから全部が心配なんだという議論をしていけば、原子力の平和利用も進めることは不可能になるわけです。そうして、この東京の町から電気が消えることがあるかもしれない。そうした事態になったときに、やはりあのときの議論が冷静でなかったんだと言ってみても、もう遅いわけですから、そうした冷静な議論をぜひ当事者の皆さんにお願いをしておきたいと思います。科学技術特別委員会もそうした方針で議論をするのでなければ、私は、科学技術振興対策特別委員会の名前に反するんじゃないだろうか。これは私自身に対する自戒でございますが、最後に述べて終わりにいたします。

○委員長(藤原房雄君) 先刻の柿沢君の発言中、やや不穏当と思われる発言があるとの委員からの指摘がありましたので、委員長は速記録を調査の上、不穏当な発言がありました場合は、委員長において適当に処置いたします。

 他に御発言がなければ、参考人の方々に対する質疑はこれにて終了いたします。

 参考人の方々には、御多用中、長時間にわたり御出席をいただきましてありがとうございましした。

 本日は、これにて散会いたします。

   午後五時三十三分散会

 

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